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2012 Fiscal Year Research-status Report

環境変動への耐性と省電力を両立したネットワークの構築

Research Project

Project/Area Number 23700077
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

大下 裕一  大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (80432425)

Keywordsトラヒックエンジニアリング / 低消費電力 / 環境変動
Research Abstract

本研究では、環境変動への耐性と低消費電力を両立した大規模ネットワークを構築するアプローチとして、仮想ネットワークを構築し、仮想ネットワークに含まれないデバイスの電源をオフにすることを考えている。この環境において、環境変動への耐性を維持するためには、仮想ネットワークを構築する際に、必要な資源を抑えつつ、環境変動発生時にわずかなネットワーク構成の変更で、環境変動に対応することが求められる。
本年度は、この目標を満たす仮想ネットワーク制御手法の検討を行った。
具体的には、環境変動への耐性を持つ仮想ネットワークをあらかじめ構築するプロアクティブ型仮想ネットワーク制御を行うことにより、大規模な再構成を行うことなく予測困難な環境変動に対しても対応可能な手法の検討を行った。まず、環境変動に対応して進化する生物が持つ特徴に着想を得て、環境変動に少数のパスの再構成で対応可能な仮想ネットワークが持つ特徴を明らかにし、その特性を表す指標として、フロー包含関係モジュール度(FIRM)を提案した。そして、FIRM を高く維持するための、プロアクティブ型仮想ネットワーク制御手法を提案する。提案するプロアクティブ型仮想ネットワーク制御手法では、FIRM を高く維持しつつ、現在の仮想ネットワークに不要なリンクを削除することにより、将来のトラヒック変動に備えつつ低消費電力な仮想ネットワークを構築する。本研究では、シミュレーションにより、FIRM が環境変動への対応に必要なリンクの追加数を示す指標であること、提案するプロアクティブ再構成を行うことにより、従来型仮想ネットワーク制御のみを行った場合より、環境変動時に追加が必要なリンク数を抑えることを明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、環境変動への耐性と低消費電力を両立した大規模ネットワークを構築することを目的としている。環境変動への耐性と省電力を両立するために、本研究では、環境変動への耐性を持つ物理ネットワーク上に、仮想的なネットワークを構築し、仮想ネットワークの構築に不必要な機器の電源を落とすことにより、低消費電力を達成することを考えている。しかしながら、環境変動の中でもトラヒック変動は突発的に発生することも考えられるため、仮想ネットワークにおいても、突発的に発生する環境変動に対応できるようにしておく必要がある。今年度までの検討で、環境変動への対応をわずかなネットワーク構成の変更で可能とするような仮想ネットワークの構築手法を提案している。最終年度においては、環境変動耐性を考えた物理ネットワークの構成を検討することにより、研究目的を達成可能である見込みであり、課題への取り組みは順調に進行している。

Strategy for Future Research Activity

本年度までに提案した仮想ネットワークを構築する手法をベースとし、物理的なネットワーク構成の検討を行う予定である。その方針としては、構築される可能性のある仮想ネットワーク構造を複数準備し、そのネットワーク構造を構成可能なように、準備された仮想ネットワーク構造を重ね合わせることで、環境変動に耐性を持つ仮想ネットワークを収用しやすいネットワーク構造を構築することができると考えられる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本研究では、大規模なネットワークを想定したシミュレーションを行うために計算機を購入することを予定していたが、大学所有の計算機により、当該シミュレーションが可能であったため、そちらで評価を行う形の計画変更を行った。ただし、評価結果のログは膨大となるため、そのログを保存・解析するために、本年度は大容量なディスクを購入する予定である。また、国内外の学会において、研究成果の発表や研究に必要な情報収集を行うことを予定しており、研究費によりそれらの旅費を支出することを予定している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Virtual Network Topologies Adaptive to Large Environmental Changes by Reconfiguring a Small Number of Paths2013

    • Author(s)
      Masahiro Yoshinari, Yuichi Ohsita , and Masayuki Murata
    • Organizer
      International Conference on Networking and Services
    • Place of Presentation
      ポルトガル
    • Year and Date
      20130324-20130329
  • [Presentation] 少数のパスの再構成で予測困難な環境変動に適応可能な仮想ネットワーク構成に関する検討2012

    • Author(s)
      吉成正泰, 大下裕一, 村田正幸
    • Organizer
      電子情報通信学会 フォトニックネットワーク研究会
    • Place of Presentation
      東京都
    • Year and Date
      20121106-20121206

URL: 

Published: 2014-07-24  

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