2013 Fiscal Year Annual Research Report
対象追跡システムのための無線センサーネットワーク感度調整に関する研究
Project/Area Number |
23700096
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
鄭 顕志 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 助教 (40434295)
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Keywords | 無線センサーネットワーク / 対象追跡システム |
Research Abstract |
平成25年度は,研究成果を統合した対象追跡システムを用いて開発し,本研究で提案したセンサモデルの動的設定手法の有効性を確認した.平成24年度に提案したセンサモデルの動的設定アルゴリズムでは,各センサノードの計測値を時間的・空間的関係から分析し,各ノードの計測データに含まれるエラーを実行時に特定することで,検知されたエラーの種類に応じて各ノードのセンサモデルを調整する.また,各ノード毎のエラー検知・分類に対して,機械学習を組み込むことで,実行時の環境変化に適応してセンサモデルを設定する. 平成24年度までは,主にシミュレーションによって評価を行っていたが,平成25年度では,このセンサモデルの動的設定手法を,オランダGroningen大学にある実スマートビル内に設置された無線センサネットワークに適用し,対象追跡システムを開発した.対象追跡システムから得られるデータにはbias,drift,random等の様々なエラーが混在するが,本手法を適応することで,計測エラーを実行時にシステム自身が検知・除去を行い,対象追跡の精度向上を行うことが確認できた.また,検知・分類を分散化したことにより低いオーバヘッドで除去できることを確認した.本手法を用いることで,資源制約が厳しい無線センサネットワークにおいても,対象追跡の精度向上を低いオーバヘッドで除去することが可能となった. 本成果はSoICTやICESS等の国際会議や,電子情報通信学会論文誌等で発表された.
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