2011 Fiscal Year Research-status Report
ウェブ情報を利用した空間デザイン支援ツールの研究と開発
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23700106
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡 瑞起 東京大学, 知の構造化センター, 特任研究員 (10512105)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | ウェブ / ダイナミックス / 可視化 |
Research Abstract |
研究利用のためのウェブからのデータ収集を行なった。特に、リアルタイム性の高いデータという観点からTwitter に着目し、Twitter が提供しているAPI を利用して特に位置情報を伴ったtweets を大規模に収集した。収集されるデータに対して、行為抽出アルゴリズムを用い、各ユーザの行為を、ユーザ名、位置情報、タイムスタンプと共に収集する。その際、Twitter が提供するAPIは、一台の計算機が投げられるクエリの数に限りがあるため、Amazon といった商業サービスが提供するクラウドサービスを利用して、複数台の計算機からデータを収集した。また、位置情報と共に収集されるデータを、人が体験する空間の精度を反映した情報として地図上へソフトウェア的に反映し、可視化する技術の開発を行なった。さらに、プラットフォームに依存することなく誰でも閲覧できるよう、可視化した成果をウェブを通して公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的は大きく(1)ウェブからの空間情報データの収集と(2)空間の情報構造の可能性の計算、可視化手法の研究・開発である。(1)については、230日間分に渡って日本全土の位置情報付きのツイッターデータを収集しており、今後も収集を続けていく予定である。(2)に関しては、人が体験する空間の精度を物理空間を直接反映するような可視化方法を提案しており、(1)のデータに対して実際に行なっている。これらの成果は、主に日本の研究会での発表を行なってきており、また、それらをまとめたものが人工知能学会論文誌特集号に掲載予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では、ウェブからの人物の行為に関するデータを大規模に収集し、空間情報と結びついた、情報空間いおける情報からの行為抽出と、それらのデータを利用した空間アフォーダンスの測定へつなげられていけたらと考えている。これまでに収集したデータや可視化方法を更に追求し、例えば、(a)街のどういう構造のところに、人が集まりやすいか/集まりにくいか、(b)どういう道のつながりが、人の流れを制御するか、(c)人々はどこで何をする傾向があるか(例えば、何を食べているか)、といった具体的な問いに答えることを今後目指していきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費として主に、物品費で、データ分析用のパソコンやソフトウェア購入予定である。旅費で、人工知能学会など国内研究会を含め、海外での学会発表を昨年度に引き続き積極的に行なっていく。謝金として、大規模なデータをデータベースに格納する際に必要に応じて所属機関の学生を雇用する。
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Research Products
(7 results)