2011 Fiscal Year Research-status Report
デジタル地球儀と拡張現実ソフトウェアを連携させたデジタルアーカイブのデザイン手法
Project/Area Number |
23700121
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
渡邉 英徳 首都大学東京, システムデザイン学部, 准教授 (00514085)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 国際情報交流 |
Research Abstract |
広島平和記念資料館などから提供された広島原爆に関する資料,有志や朝日新聞社から提供された東日本大震災に関する資料をもちいて,デジタル地球儀とARソフトウェアを連携させたデジタルアーカイブズの構築を行った.広島原爆に関するデジタルアーカイブ「ヒロシマ・アーカイブ」を2011年7月10日に発表,Web公開した.現在までに,デジタル地球儀インターフェイスは10万ページビュー以上のアクセスがある.iPhone版のARソフトウェアは2000人以上のユーザが存在する.東日本大震災に関するデジタルアーカイブ「東日本大震災アーカイブ」を2011年3月24日にWeb公開し,その後,2012年3月7日に朝日新聞社提供の被災者証言を加えるなど,データを順次追加してきた.現在までに,デジタル地球儀インターフェイスは4万ページビュー以上のアクセスがある.iPhone版のARソフトウェアは2011年12月11日に公開した.現在,2000人以上のユーザが存在する.さらに現在,沖縄平和祈念資料館から提供されたデジタルアーカイブズの構築を進めている.デジタル地球儀インターフェイスについては,アクセスログ,ユーザの行動観察とWeb上の感想を検討した結果,研究代表者らの手法は妥当であるとの結論を得た.ARソフトウェアについては,デザイン手法の妥当性およびデジタル地球儀と組み合わせた際のメリットの検証はおこなっていない.研究の成果を論文あるいは作品として,論文誌に投稿し,学会発表をおこなった.さらに,各種コンペティション,展覧会で発表した.これまでに,査読付き論文誌掲載1件,学会発表11件(うち招待講演6件)のほか,国際コンペティション受賞2件,国内コンペティション受賞3件,審査付き展覧会での展示1件,招待展示1件の成果を挙げた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
デジタル地球儀インターフェイスについては,アクセスログやユーザの行動観察,書き込まれたコメントについて検討した結果,研究代表者らのデザイン手法は妥当であると考えている.研究成果についての論文は査読付き論文誌に採録され,さらにコンペティションや展覧会において一定の評価を得ている.ARインターフェイスについては,試作したものをApp Storeでテスト配布した段階であり,2千人以上のユーザが存在することを確認しているが,デザイン手法の妥当性およびデジタル地球儀と組み合わせた際のメリットについての検証はおこなっていない.今年度,デジタル地球儀と組み合わせた仕様の効果測定をおこなう予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
沖縄平和祈念資料館から提供された資料をもちいたデジタルアーカイブズを構築する.沖縄および長崎(すでにデジタルアーカイブズを構築済み)の旅行者を対象として,デジタル地球儀インターフェイスを事前学習の,ARインターフェイスを現地フィールドワークのツールとして用いた評価実験をおこない,両者を組み合わせた手法の妥当性を,ユーザの行動観察とアンケートをもとに検証する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
沖縄および長崎への出張旅費,インターフェイスデザインアルバイトおよび実験参加者への謝金,論文投稿料に使用する.
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Research Products
(19 results)