2012 Fiscal Year Annual Research Report
拡張現実UIを備えた情報推薦システムにおける情報閲覧・獲得行動モデルの構築
Project/Area Number |
23700131
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
鷹野 孝典 神奈川工科大学, 情報学部, 准教授 (40434419)
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Keywords | モバイルシステム / データベースシステム / 情報獲得行動モデル / 情報嗜好 / 拡張現実UI / 情報検索 |
Research Abstract |
本研究では,モバイル通信環境における利用者の情報閲覧・獲得行動プロセスを,1)現実空間の行動プロセス,2)情報閲覧・獲得行動プロセス,3)2)に起因する利用者の実際の行動プロセスにより連続的に構成されるものと捉え,各プロセス間に内在する情報嗜好に基づいた関連性を定量的に評価可能な実証実験システムを実現し,拡張現実ユーザインタフェース(UI)を備えた次世代型の情報コンテンツ配信システムの利用者を対象とした情報閲覧・獲得行動モデルを導出・提案することを目的とする. 平成24年度の研究成果として,拡張現実UIを対象とした情報配信基盤を構築し,モバイル端末上で動作可能な応用ソフトウェアを実現することができた.本研究で実現したシステムを用いて,3次元CG等の拡張現実UIを対象として配信される情報コンテンツについて,利用者の暗黙的な操作・閲覧履歴に基づいてその利用者の情報嗜好を抽出し,利用者の興味や関心と情報獲得・閲覧行動プロセスに内在する関連性を定量的に導出することが可能となる.また,拡張現実UIの実装において,利用者の情報嗜好に合致する情報コンテンツの「先読み」機能を備えたキャッシュ管理方式を実現し,拡張現実UI上での3次元CG描画における閲覧性能の向上を図った. 実証実験では,生態系学習を対象として実装したプロトタイプを用いた実験により,3次元CG形式の生態系学習コンテンツを対象とした利用者の興味や関心に応じた情報配信機能が有効に機能する事を確認した.また,屋内測位機能を備えた地図情報システムを用いた実験において,利用者の情報閲覧行動と空間行動の関連性評価を目的として実現したナビゲーション機能が適切に機能する事を確認した.これらの実証実験の評価に基づき,本研究において実現した情報配信基盤が実際的なシステムとして利用可能である事の見通しを得る事ができ,当初の研究目標を達成できた.
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