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2011 Fiscal Year Research-status Report

プロジェクタカメラ系を用いた印刷媒体での立体情報および動画表示

Research Project

Project/Area Number 23700146
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

天野 敏之  山形大学, 理工学研究科, 准教授 (60324472)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords拡張現実感 / プロジェクタ / 見かけの制御 / 印刷媒体 / 法線マップ画像 / 立体表示 / 動き情報
Research Abstract

雑誌や新聞,パンフレットなどの印刷媒体は書き換えることはできない.そのため,ディスプレイデバイスのように動画や立体情報を表示することは不可能であった.本研究では,プロジェクタとカメラから構成されるプロジェクション型拡張現実感技術により,動きや立体情報の表示を可能とする新たな印刷媒体を創造することを目的とする. 平成23年度は立体情報表示技術のうち,カラー印刷で表現された法線マップを正しく読み取る手法の確立を目標としていた.研究計画段階ではカメラ特性やプリンタとカメラの色空間の相違に対して法線情報を正確に読み取ることを課題の一つと考えていたが,解決方法として法線マップ画像をHSV色空間により表現することで,画像明度に対して不変な法線情報の伝達方法を実現した.また,プリンタとカメラの色空間の相違の整合については彩度範囲を制限することで線形変換により対応する方法を確立した.さらに,見かけの制御の高度化については,ベイや配列を考慮して過剰投影が発生しない安定した制御技術を確立した.以上により印刷に埋め込まれた法線マップ情報を見かけの制御技術の枠組みで解読する技術が確立できた.カラー印刷により情報を埋め込み,プロジェクタから光を投影している環境下でその情報を読み取る技術は,印刷媒体上での陰影投影による立体表現や動き情報表示を実現するにあたり重要であり,これを予定通りに確立することは研究を計画通り遂行する上で大きな意義を持つ. 平成23年度では計画よりも早く法線マップを読み取る技術が実現できたため,さらに平成24年度に予定していた陰影アニメーションの実装まで行った.この成果はプロジェクタカメラシステムを対象とした権威ある国際ワークショップであるProCamsにて採択され,今年6月に発表を行う予定である.また,この内容は国内のジャーナル論文にも投稿している.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

研究実績の概要に示したとおり計画よりも進んでおり,また,論文投稿,国際会議発表などの成果も得られていることから,当初の計画以上に進展しているといえる.

Strategy for Future Research Activity

研究計画で予定していた厳密なシステムモデルと較正を用いる代わりに,システムパラメータの変化に対して柔軟に対応できるHSV色空間を用いた法線マップ表現方法により対処した.この方法では,カラー印刷での情報の埋め込みにおいて,プリンタの印刷濃度の非線形性のために印刷の彩度範囲がある程度限定されるもののロバストでかつ簡単な法線マップ情報復元を可能とした.このような発想の転換により計画段階で想定していた困難な問題を回避することができ,予想以上に研究が進展した.上記の方針の転換によりそのため平成23年度に想定していた高精細なカメラやプリンタ,テストチャートの購入を見送ったが,印刷の彩度範囲に対する制限があることはあまり好ましくない.平成24年度ではこの問題を厳密に調査して解決するために,これらの機器を購入する.また,計画に基づいて陰影アニメーションによる立体表示の研究を推し進める.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度は平成23年度に購入を見送った高精細なカメラやプリンタ,テストチャートの購入を購入し,前述の調査を行う.これらの機器は、さらなる高精度化や安定した読み取りを実現するためにも用いる.また,立体情報表示においてユーザ動作を検出し,印刷媒体のヨー,ピッチ,ロールの姿勢角度を取得するためのステレオカメラなども計画に従って購入する.これらの他には,国際会議発表のための旅費および参加費、さらには論文投稿料金なども支出する予定である.

  • Research Products

    (6 results)

All 2011

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] プロジェクタカメラフィードバックのためのアンチベイヤ投影法2011

    • Author(s)
      天野 敏之
    • Journal Title

      日本バーチャルリアリティ学会論文誌

      Volume: Vol. 16, No. 4 Pages: 653-662

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] モデル予測制御を用いたプロジェクタカメラ系による見かけの制御2011

    • Author(s)
      天野敏之,加藤博一
    • Journal Title

      電子情報通信学会論文誌D

      Volume: Vol.J94-D,No.8 Pages: 1368-1375

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Controlled Illumination for the Object Recognition with Projector Camera Feedback2011

    • Author(s)
      Toshiyuki Amano, Kazuki Osamura, Makoto Fujisawa, Jun Miyazaki, Hirokazu Kato
    • Organizer
      IAPR CONFERENCE ON MACHINE VISION APPLICATIONS MVA2011
    • Place of Presentation
      Japan, Nara Centennial Hall
    • Year and Date
      June 13-15, 2011
  • [Presentation] プロジェクタカメラ系による照明制御を用いた物体認識2011

    • Author(s)
      天野敏之, 長村一樹, 藤澤誠, 宮崎純, 加藤博一
    • Organizer
      画像の認識・理解シンポジウム 2011
    • Place of Presentation
      金沢,金沢市文化ホール
    • Year and Date
      2011年7月20日から22日
  • [Presentation] すぐに役立つ最新画像処理技術の基礎理論と実践テクニック「拡張現実感とプロジェクタカメラフィードバックによる見かけの制御」2011

    • Author(s)
      天野敏之
    • Organizer
      計測自動制御学会 関西支部(招待講演)
    • Place of Presentation
      大阪,大阪科学技術センター
    • Year and Date
      2011年7月13日
  • [Presentation] 動的な見かけ制御を応用した実世界の質感制御技術に関する研究2011

    • Author(s)
      天野敏之,牛田俊
    • Organizer
      第2回 質感脳情報学 領域班会議
    • Place of Presentation
      淡路島,兵庫県立 淡路夢舞台国際会議場
    • Year and Date
      2011年6月27日から29日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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