2013 Fiscal Year Annual Research Report
ビデオ画像からの自動背景推定に基づく注目物体の領域分割技術の開発
Project/Area Number |
23700202
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
菅谷 保之 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00335580)
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Keywords | 前景抽出 |
Research Abstract |
まず、ビデオ画像から背景パノラマ画像を作成を作成するために、ビデオ画像上の特徴点を追跡して、追跡誤りを検出する手法を提案した。これは特徴点の追跡履歴に対してアフィン空間をロバストに当てはめ、その空間から外れたものを追跡誤りとして検出する我々の既存手法を改良して、ビデオ中に複数の運動物体が存在しても追跡誤りを正しく検出できるようにした手法である。また、上記の手法で得た特徴点の追跡データをもとにパノラマ画像を作成して背景色を推定すために、EMアルゴリズムを用いた学習手法によるクラスタリングを行う手法を提案した。これにより、従来のヒストグラムを用いた手法と比べて前景色と背景色が類似していた場合でも精度よく背景色を推定することが可能になった。これらの研究成果により、特殊な設定を仮定しない動的に変化するシーンに対しても、前景領域を抽出することが可能となった。 更に、上記の技術により抽出した前景領域を初期値として輪郭の曖昧な領域を推定するトリマップを作成する手法を開発した。まず単独のフレームから初期の前景領域をもとにトリマップ作成する手法を開発し、この技術をもとに射影変換を用いて同一平面シーンを撮影した画像から自動的にトリマップを作成する手法を発展的に開発した。また、動画シーンに対する技術として、隣接したフレームの情報を用いることで注目したシーンの前景の初期推定および、トリマップ作成を行う手法を開発した。現時点ではアルゴリズムの複雑さからビデオレートですべてを実現するまでには至っていないが、新しいバーチャルスタジオシステムを実現するための道筋を立てることができた。
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