2012 Fiscal Year Annual Research Report
移動ロボット制御のための人物の重なりテンプレートを用いた複数人物同時追跡
Project/Area Number |
23700203
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
佐竹 純二 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60392726)
|
Keywords | 人物追跡 / 移動ロボット / ステレオカメラ / パーティクルフィルタ |
Research Abstract |
本研究では、多数の人物が自由に行き交う複雑状況下で、移動ロボットを制御するための画像処理技術について研究した。ショッピングセンターのような広い空間の中で、複数の人物が様々な方向へ自由に移動する状況を想定し、ロボットカメラから撮影された画像を用いて各人物を検出・追跡する方法を開発した。 ステレオカメラから得られた距離情報を用い、人物上半身のシルエット形状をテンプレートとして人物の検出・追跡を行う方法を提案し、RT MiddlewareにおけるRTコンポーネント(RTC)として人物検出・追跡を実装した。この時、交錯する人物を安定に追跡するため、それぞれの予測位置をもとに複数の人物が重なり合ったシルエット形状を推定し、ステレオカメラから得られた距離画像とのマッチングを行うことより各人物を正しく認識し、人物を単独に検出するよりも正確に位置推定を行う方法を開発した。さらに、カーネル密度推定に基づく尤度マップ近似を用いた処理の高速化により、実時間での人物追跡処理を実現した。また、ロボットが見え情報を用いて追従対象人物を識別するため、SIFT特徴に基づく人物識別の方法も開発した。 開発した手法を実装し、実際に移動ロボットを用いて特定人物追従の性能評価実験を行った。また、大学の食堂や中庭だけでなく、いくつかの展示会でもデモ実演を行い、一般の人々が多く存在し、自由に移動する、実際のショッピングセンターに近い状況下での実証実験も行った。そして、得られた研究成果について、ロボット学会誌や国際会議などで発表した。
|