2011 Fiscal Year Research-status Report
上空視点画像データベースを用いたカメラ位置・姿勢推定に関する研究
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23700208
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 智和 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (50362835)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | カメラ位置・姿勢推定 / 景観シミュレーション / 拡張現実感 / コンピュータビジョン |
Research Abstract |
航空写真をデータベースとして利用することで、地上で撮影した画像取得時のカメラ位置・姿勢を推定する手法を開発した。平成23年度は、航空写真と地上撮影画像間の対応点は手動で与えられるものとして、これらの対応点を用いた6自由度のカメラ位置・姿勢の計算手法について重点的に研究を実施した。具体的には、まず航空写真の2次元平面上において、再投影誤差を近似した誤差関数を設定し、これを準線形に最小化することで、カメラ位置・姿勢の初期値を得る手法を開発した。次に、この初期値から非線形最小化により、画像上の再投影誤差を最小化することで、高精度なカメラ位置・姿勢推定が実現できることを確認した。また、定量的評価な評価を行うため、Trakmarkベンチマークデータセット[NAIST Campus Package 02]を用いてカメラの位置・姿勢推定精度を検証し、提案手法の位置推定の位置誤差が平均20cm以下、姿勢推定誤差が平均1°以下であることを確認した。また、このような手法が実環境において動作することを確認するため、インターネット上にアップロードされた画像群を用いたカメラ位置・姿勢推定と、位置・姿勢推定結果を用いた拡張現実画像生成を行った。これにより、拡張現実感への応用を想定した場合において、本研究で得られるカメラ位置・姿勢の精度が十分であることを確認した。また、比較実験により、従来から用いられてきたシーンを平面を仮定する手法に対して、提案手法がより高精度なカメラ位置・姿勢推定を実現可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、航空写真を用いたカメラ位置・姿勢推定の基本アルゴリズムの開発が完了し、対応点が正しく与えられる場合において、拡張現実感アプリケーションへの応用に十分な精度が得られることを確認できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点において、航空写真と地上撮影画像間の対応点は手動で与えており、この点について自動的な対応点の決定が可能であるか検討する予定である。また、実際に推定されるカメラ位置・姿勢を用いた応用として、モバイル型PC上で動作する拡張現実感アプリケーションの試作を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
屋外実証実験用のタブレット型コンピュータ等の計算機および消耗品の購入を行う。また、国際会議(ECCV2012)および国内会議(MIRU2012)への論文投稿を行っており、採択された場合には成果発表のための旅費の支出を予定している。
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