2013 Fiscal Year Annual Research Report
生成型学習に基づく構造解析手法の確立とその医用画像処理理解への応用
Project/Area Number |
23700220
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
北坂 孝幸 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (00362294)
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Keywords | パターン認識 / 医用画像処理 / 生成型学習 |
Research Abstract |
3次元濃淡画像の生成型学習に基づく構造解析手法の確立とその医用画像処理理解への応用として,本年度は以下の研究を行った. 1.胸部リンパ節の認識 胸部リンパ節の中でも特に重要な縦隔部(左右の肺に挟まれた,心臓や大血管が存在する部位)のリンパ節検出手法の開発に取り組んだ.縦隔部は血管等が密集した領域であるため,濃度値コントラストが低く,検出は容易ではない.そこで,前年度作成したリンパ節の存在確率を表わすリンパ節存在アトラスを利用して候補領域を絞り込むとともに,新たにリンパ節を良好に検出できるフィルタを開発した.リンパ節が類球状である点に着目し,Radial Structure Tensorフィルタに球状であることを考慮した新たな評価式を組み込むことで実現した.これにより食道や血管等の,これまでは誤って検出していた領域を大幅に低減することができた.CT像46例に対する実験の結果,正検出率91.3%(疑陽性検出6.5個/例)と高い精度でリンパ節を検出することができた. 2.腹部臓器の認識 昨年度の研究で,各臓器形状・濃度分布のばらつきをそのパターンごとに複数のアトラスで表現し,認識対象とする患者にもっとも近いパターンに該当するアトラスを選択することで認識精度が向上することを示したが,本年度はさらに複数アトラスの生成方法のブラッシュアップを施した.具体的には,画像全体に対してではなく,対象とする臓器ごとに類似度を測るために画像を分割(4分割~16分割)して部分画像に対して複数のアトラスを構築した.認識においては部分画像アトラスの組み合わせで全体アトラスを表現し,各臓器を認識する.100例のCT像による実験の結果,肝臓・脾臓・腎臓で90%以上の認識率を,認識が難しい膵臓でも約70%の精度を得た.
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[Presentation] Radial Structure Tensorおよび機械学習に基づく縦隔リンパ節検出手法2013
Author(s)
小田 紘久, 羅 雄彪, 二村 幸孝, 小田 昌宏, 北坂 孝幸, 岩野 信吾, 本間 裕敏, 高畠 博嗣, 森 雅樹, 名取 博, 森 健策
Organizer
電子情報通信学会技術研究報告, MI2013-55
Place of Presentation
広島市立大学
Year and Date
20131107-20131107
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