2013 Fiscal Year Research-status Report
人間に近い器用さと知覚能力により,能動的相互作用可能な人間協調型ロボットの開発
Project/Area Number |
23700238
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
S.ALFA RO.Jor 早稲田大学, 理工学術院, その他 (60434289)
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Keywords | 知識ロボット |
Research Abstract |
本年度は,人間形サキソフォン演奏ロボットWAS- 3(WAseda Saxophonist No.3)を開発した. WAS-3のハードウェア全体としては,偏心型クランク機構を有するエアポンプ,ポンプの出力を調整する流量制御弁,タンギング機構を有する舌部,3自由度で吹鳴圧コントロールおよびヴィブラートを行う口唇部,身体的動作を実現可能な腰部,16自由度にてサキソフォンの運指を行う指部の,全28自由度によって構成されている.一方,人間の直観的動作に基づいたインタクションにおいて,身体動作を3次元上で正確に検知して,ロボットが多彩なフレーズを演奏可能となるインタラクションシステムの構築を行った.人間同士のパフォーマンスにおける動作速度と音階変化回数,身体距離(手首-肩,両膝間)と音階範囲の関係に着目し,2012年度において演奏ルールの構築を行ったが,体の広がりの検知について,ダンサーの姿勢次第では動作を正確に検知できなかったため,骨格検知を用いた3次元の動作検知を可能にした.さらに,プロ演奏者の即興演奏の手法を元に,ライブラリに記録したリズム,音階パターンの小フレーズを出力し組み合わせることで,自動的に多彩な演奏フレーズを生成するシステムを開発し,演奏フレーズの多様度指数に関する評価を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
制作したインタラクションシステムを用いてロボットと人間のパフォーマンス実験を行い,その様子を撮影した動画を用いてアンケート調査をしたところ,インタラクションなし、昨年度のインタラクションに比べ,本年度のインタラクションが,人間同士との演奏の類似度,ダンサーの動きによって演奏に変化が起こる,演奏に多様性があるなどの項目に関して,最も高い結果が得られ,今回制作したシステムの有用性を確認した.
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度システムの確認実験で明らかにする,ダンサーの動きと演奏の関係モデルに当てはめた,ダンサーの動作予測(フィードフォワード制御)ロボットからの演奏変化・動作による指示によるパフォーマンスの変化誘発などを起こせるかについて実験をおこなう.演奏者が演奏中に身体を用いて表現する事柄(演奏の盛り上がり,共演者との意思疎通,観客に対するパフォーマンスなど)を検討し,WAS-3がより表現力豊かなパフォーマンスをおこなう為に必要な機構を製作.現時点では特に演奏者の表情と肩の動作に注目し,ロボットに搭載予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ほぼ研究成果は出ているが、最後の実験結果を再度確認したく、昨年度度中に出張する予定でしたが, どうしても昨年度出張が難しいですが、本年度度早々に実験および成果確認のため早大・日本に出張したく旅費金額を残しました. 収支状況報告書の次年度使用額の合計欄が34.7万円となり、翌年度に請求する研究費(物品費)を合わせることとする.翌年度には,物品費(6万円)と旅費(28.7万円)および人件費(0円)・謝金(0円)の使用計画されている.
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