2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700239
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松山 洋一 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (90584467)
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Keywords | 音声対話システム / ヒューマン・ロボット・インタラクション |
Research Abstract |
本研究課題では,人同士で行われている複数人会話にロボットを参加させ、かつその会話を支援したり活性化したりすることで新たな価値を生み出すロボットシステムの開発を行った.前年度の検討に基いて平成24年度は,行動対象を検出し,適切な手順で行動を行えるように,主に以下の3つの課題について取り組んだ. (1)「置いてけぼり」状態にある参加者の検出:複数人会話(ここではロボットを含む4者会話を想定)において,発話機会の少ない参加者を音声・画像情報をもとに検出する手法を開発した. (2)会話を制御するための主導権の奪取手続き:(1)で検出された「置いてけぼり」状態の参加者に対して,発話機会を与えられるような発話行動を選択する方法について検討した.このとき,その他の参加者の(暗黙的な)了解も得ながら行動対象にアプローチしていくといった手順について詳細に検討した.このような手続きを,観測誤りに頑健な部分観測マルコフ決定過程によってモデル化して動作させ,実験を通してその手続きの適切性を確認した. (3)応答文の自動生成手法:ロボットが発話する発話文を自動生成する手法について検討した.客観的な事実に関する発話に関してはセマンティックWeb技術を用いて生成した.意見・感想に関する発話については,大量のレビュー記事から意見を抽出した上で,会話がより楽しいものになるように意外性の基準から発話文ランキングするようなアルゴリズムを提案した. これら2カ年の成果は,複数人会話に自然に参加しかつその場がより活性化したものになるように行動するようなロボットのための基本的な枠組みとしてまとめられた.
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