2011 Fiscal Year Research-status Report
直観的・効果的な制御を実現する区分的双線形モデル予測制御手法の開発
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23700276
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
谷口 唯成 東海大学, 情報教育センター, 講師 (70392032)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 非線形制御 / 区分的双線形モデル / モデル予測制御 |
Research Abstract |
直感的・効果的な制御を実現する区分的双線形モデル予測制御手法の開発として,平成23年度はフィードバック線形化手法を用いた区分的双線形モデル予測制御手法の理論構築を行った.具体的な内容は以下の通りである.1.入出力線形化手法による区分的双線形モデル予測制御手法の開発:制御対象の状態空間を矩形領域に分割し,各領域の端点値による凸結合としてモデル化を行うため,モデル化が容易であることが特徴である区分的双線形システムを用いたモデル予測制御手法を開発した.制御系の安定化には,対象システムの入出力に着目した入出力線形化手法を用いた.区分的双線形モデルとモデル予測制御を組み合わせることで,実システムの高度な制御系設計を行うための基礎理論を提案した. 2.厳密な線形化手法による区分的双線形モデル予測制御手法の開発:非線形制御系を取り扱うモデルとして区分的双線形システムを用い,制御系の安定化には,全ての状態に関して線形化を行う厳密な線形化手法によるモデル予測制御手法を提案した.また本研究の意義,重要性として,1.区分的双線形モデルにモデル予測制御手法を用いることで,モデル化が容易であることに加えて,種々の制御性能の考慮が容易になり,高度な制御系設計を行うための基礎を構築できた,2.状態全てに対する線形化と入出力関係に着目した線形化手法による設計手法を開発したことにより,適用できる制御対象のクラスを拡張することができた等が挙げられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
制御対象や制御目的に応じた区分的双線形モデル予測制御の安定化手法を提案したことで,従来法に比べて幅広い制御対象への適用や高度な制御性能を実現するための基礎理論の構築ができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
区分的双線形モデルを構築するためのシステム同定手法,不確かさを有するモデルに対するロバスト安定化手法の開発,提案手法を用いた自動車のエンジン制御等の実システムへ適用を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度に使用する予定であった研究発表の経費が科研費の分割払いにより,他の資金を用いて支出したため.この次年度使用額については平成24年度の研究発表の経費等で使用する予定.
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Research Products
(3 results)