2012 Fiscal Year Research-status Report
直観的・効果的な制御を実現する区分的双線形モデル予測制御手法の開発
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23700276
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
谷口 唯成 東海大学, 情報教育センター, 講師 (70392032)
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Keywords | 非線形制御 / 区分的双線形モデル |
Research Abstract |
直感的・効果的な制御を実現する区分的双線形モデル予測制御手法の開発として,平成24年度は区分的双線形モデル制御手法を実際の制御対象に適用するために必要な理論構築を行った。具体的な内容は以下の通りである. 1.多入力多出力非線形システムに対する区分的双線形モデル制御手法の開発:前年度では1入力1出力の非線形システムに対する制御手法を提案した.実際の制御対象では多入力多出力系のシステムが多数存在する.この研究では,多入力多出力非線形システムに対する区分的双線形モデル制御器設計手法を提案した. 2.不確かさを有する区分的双線形モデル制御手法の開発:本手法は制御対象を弱い非線形を有する区分的双線形モデルに近似化する手法のため,モデルの不確かさが発生することは避けられない.モデルの不確かさを許容する区分的双線形制御手法を提案した. 3.ルックアップテーブル型制御器設計手法の開発:ルックアップテーブル型制御器は自動車の制御をはじめ幅広い産業分野で用いられている.本研究では区分的双線形モデル制御器をルックアップテーブル型制御器として設計する手法を提案した. 本研究の意義,重要性として,前年度の提案した制御系設計の基礎理論に加えて,実際の制御対象に適用するために重要な上記の3点(多入力多出力制御系への適用,モデルの不確かさを考慮した制御系設計,ルックアップテーブル型の制御器設計)について提案を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実際の制御対象に適用するために必要な制御系設計手法をしたことで,前年度に比べて幅広い制御対象への適用や高度な制御性能を実現するための理論構築ができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
区分的双線形モデルを構築するためのシステム同定手法,提案手法を用いた自動車のエンジン制御等の実システムへ適用を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に使用する予定であった国際学会の旅費の支払い(航空会社の請求遅れ),論文掲載費用(査読結果の遅れ)により,平成25年度の経費として使用する予定.
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