2013 Fiscal Year Research-status Report
情報検索におけるメディアイクエーションに関する実験とその応用
Project/Area Number |
23700283
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
齋藤 ひとみ 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00378233)
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Keywords | メディアイクエーション / 情報検索 / 擬人化エージェント / 自己呈示 |
Research Abstract |
・平成25年度の目標 平成24年度の実験結果をふまえ,平成25年度はより効果的なエージェントとのインタラクションについて検討した。エージェントとの共同検索を行う状況では,ユーザのエージェントに対する好意や信頼感を上げる事が重要である。人同士のコミュニケーションの研究から,自己呈示やフィードバックの種類によって,人に対する能力推定や課題遂行意欲に影響を与えることが明らかになった(沼崎・工藤,2003; 古谷・北川,2011).そこで,以下の実験を行い,エージェントからの自己呈示やフィードバックの影響について検討した. ・エージェントの自己呈示がユーザの課題遂行意欲やエージェントの印象に与える影響の検討 エージェントからの自己呈示(自己高揚的・自己卑下的)と,フィー ドバック(ポジティブ・ネガティブ)が人の課題遂行意欲やエージェントに対する印象に与える影響を検討した.実験では,自己呈示とフィードバックの種類を組み合わせた4つの実験プログラムを作成した.実験プログラムでは,まず進行役のエージェントが実験課題について説明する.その後,自己呈示とフィードバックを行うエージェントが登場して自己呈示を行う.その後,参加者は課題を遂行し,課題終了後にエージェントからフィードバックを与えられた.フィードバック後に課題の修正をするかどうかを課題遂行意欲の指標とし,実験後にエージェントの印象を調べるアンケートを行った.実験の結果,課題遂行意欲については,フィードバックの効果がみられ,ネガティブフィードバックの方が課題を継続する参加者が多かった.エージェントに対する印象については,卑下的な自己呈示を行い,ポジティブなフィードバックを与えたエージェントに対する好意が最も高かった. ・今後の課題 実験結果をふまえ,既に開発したシステムの改善を行い,評価実験を行う.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予定していたシステムの改善を行うために,新たな研究を追加実施する必要があったため.
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Strategy for Future Research Activity |
実験結果をふまえ,既に開発したシステムの改善を行い,評価実験を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度は,開発したシステムのインターフェイスの改善を実施する予定だったが,改善のために新たな研究を追加実施する必要があったため,インターフェイスの開発や実験環境の整備および実験計画が遅れ,本年度中に実験を実施することが難しい状況となった.そのため,研究期間を延長し,来年度にシステムのインターフェイスの改善を実施することとした. 評価実験の実施に必要な,実験用PCレンタル,実験参加者への謝金,実験及び分析補助者への謝金に使用する。
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Research Products
(6 results)