2011 Fiscal Year Research-status Report
メンタルケア情報システムに用いる生活者情報の解析アルゴリズムの開発とその実装評価
Project/Area Number |
23700303
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
針尾 大嗣 摂南大学, 経営学部, 准教授 (80386672)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 心理情報 / 心理社会情報システム / コンテキスト情報 / プロファイル分析 / メンタルモデル |
Research Abstract |
本研究では,メンタルケア情報システムに必要となる生活者コンテキストに関する情報を蓄積する生活者データベースを構築するため,申請者らが開発中の心理情報収集システムを用いて,大学生を標本集団とした長期の調査を実施し,そこで得られるデータから被験者のメンタルヘルスの変化を抽出・モニタリングするためのプロトコル解析に用いるアルゴリズムを開発することを目的とする.平成23年度の研究実施計画に関する実績は,23a)生活者コンテキスト情報のデータベースの構築について,現在開発中の心理情報収集システムを試用し,大学生を対象に日常的エピソード(生活者コンテキスト情報)の収集を行った.また,これにより得られたデータ及びこれまでの蓄積データをもとに23b)被験者のメンタル変化因子に関する情報の抽出及びモニタリングに用いるプロトコル解析に使用するアルゴリズムについて検討を行った.23a)については,データ収集のため予定していた調査計画が震災に関連し心理情報収集システムの運用及び実調査の環境整備が遅れたこともあり計画当初予定していた必要データ量を確保するに至っていない.23b)については,プロトコル解析に用いる新たな情報指標の定義とその有用性を示し,これについては学会大会においてその成果の一部を発表した.またウェブ調査及びアンケートを実施し,アルゴリズム開発の上で参考となる一般生活者のメンタルモデルを得ることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,【研究目標1】生活者コンテキスト情報のデータベース構築【研究目標2】生活者コンテキスト情報のプロトコル解析アルゴリズムの開発について取り組んだ.【研究目標1】については,データ収集のため予定していた調査計画が震災に関連してその環境整備が遅れたこともあり十分なデータを確保するに至っていない.(実施計画 23a))【研究目標2】については,プロトコル解析に用いる新たな情報指標の定義とその有用性を示した.またウェブ調査及びアンケートを実施し,アルゴリズム開発の上で参考となる一般生活者のメンタルモデルを得ることができた.(実施計画 23b))
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度の研究実施計画の23a)生活者コンテキスト情報のデータベース構築に向け,生活者コンテキスト情報収集のための追加調査を実施する.また研究実施計画に従い,24a)システムの効用検証のための実調査として,大学生を対象としたシステム利用によるコンテキスト情報の収集実験及びシステム介入群,非介入群への効用検証を行う.24b)既存技術との比較検討では,本研究で開発するプロトコル解析と既存の汎用テキストマイニング解析の解析結果について比較検証を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学会発表・聴講およびフォーラムへの参加に関わる活動旅費(海外5日,国内8日を予定)及びシステム開発に必要なコンピュータ及びソフトウェア類購入に使用する.なお活動旅費について,平成23年度に予定していた国際会議のための海外出張を平成24年度に行い,それを含む.
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