2011 Fiscal Year Research-status Report
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23700377
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
秦 嶺 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (20432156)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | auditory cortex / acoustic perception / behavioral animal / spike activity |
Research Abstract |
本年度には我々はまず7匹のネコを使って心理物理実験を行った。繰り返し周波数200 Hz のクリック音で刺激する場合に、ネコは舌を出して給餌のチュウブを舐めるとその中から餌が出てくる。逆に12.5Hzのクリック音が出ると舐めても報酬がない。このような訓練は3,000-5,000回を経たあとにネコは200Hz 音を聞くとチュウブを舐める(Go反応)、12.5Hz音を聞くと舐めない(No-Go反応)ような行動反応が養成した。このあとに、12.5,16.7,25,50,100と200Hzのクリック音をランダムに提示してネコのクリック音弁別能力を調べた。結局、ネコは25Hz以下のクリック音に対してGo反応、50Hz以上のクリック音に対してNo-Go反応を示す割合が高かった。だから、ネコは25Hz以下と50Hz以上のクリック音を違うカテゴリの音に聞き取れることが分かった。次には、以上の行動反応の神経機構を解明するために、我々はネコの大脳一次聴覚野に慢性記録微小電極を埋め込んで神経細胞の反応を記録した。Spike metric distance 解析を行って神経細胞の発火活動に含む情報からネコの行動反応を説明できるかを調べた。神経細胞の発火時間(spike time)と発火頻度(firing rate)にも音刺激の情報をコーディングできるが、発火時間によりクリック音の弁別能力ははるかにネコの心理弁別能力より高い;一方、発火頻度に基づく神経弁別能力は心理弁別能力とよく合致する。従って、脳の高次領野は一次聴覚野神経細胞の発火頻度を読み出して実際の弁別行動を行うことを示唆されました。これらの結果は既に一枚の論文にまとめてPLoS.Oneに出版されました(PLoS One. 2011;6(10):e25895. Epub 2011 Oct 5)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
過去一年間の仕事によって7匹のネコに行動訓練を達成しましたし、さらに埋め込み電極を使って自由行動ネコの脳から100個以上の単一神経細胞の発火活動を記録した。今までは行動課題の遂行中に神経活動を観察することは聴覚神経生理界の難題であるが、我々はすでにうまく実現した。このような実験方法を活用して、これから革新的な研究成果を果たすことが期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度我々は大脳一次聴覚野の神経活動を集中して研究したが、ネコの大脳皮質には二次聴覚野(A2)、前聴覚野(AAF)、後聴覚野(PAF)、側頭野(T)など数多く存在する。これらの高次聴覚野は音声弁別行動にどのような役割を果たすかまだ不明である。このために、今後は一次聴覚野以外の大脳皮質に電極を埋め込んで、音声弁別行動中に神経活動を記録し、各聴覚野の神経反応の特徴を比べて、音声情報処理は各聴覚野の間にどのようにつながるかを研究する。または今までの聴覚神経研究結果はほとんど麻酔動物或いは受動的に音刺激を聞く動物から獲得したものである。動物が主動的に音刺激の種類を判別する時に神経反応パターンにはどのような変化あるかもまだ未解決な問題である。今後、行動覚醒状態による各領野神経活動への影響も調査する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験用ネコを購入と飼育する費用:40万円記録電極(A-M System):30万円コネクタ(多治見無線):5万円精密手術器具:5万円薬品:10万円
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Research Products
(3 results)