2011 Fiscal Year Research-status Report
胎児期における母体免疫活性化によって引き起こされるドーパミン受容体機能障害の研究
Project/Area Number |
23700432
|
Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
大西 新 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, 研究員 (00507014)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | 発達障害 / 妊娠 / 免疫 / 精神疾患 |
Research Abstract |
本年度は、妊娠中に母体免疫をPoly IC投与によって活性化させ分娩させた仔ラットの行動学的評価及びIn Vivo imagingによる脳機能の評価をおこなった。(方法)妊娠15日目Wistar rat にPoly ICを連続4日間腹腔内に投与し母体免疫を強く活性化させた後、通常分娩させた仔ラットを用いてpre-pulse inhibition(PPI) テスト及びドーパミンD2受容体(D2R)特異的リガンドである11C-FLB457を用いてmicro PETによって全脳(線条体を除く)のD2R密度測定を行った。(結果)Poly ICを投与されたラットにおいてPPIの減弱及びmedial pre-frontal cortexにおけるD2R密度の低下を認めた。この結果から、妊娠中の母体の免疫活性化によって脳機能障害が起こり、認知機能障害が引き起こされる可能性が示唆された。本研究成果は2011年の北米神経科学会において発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は震災の影響があったが、順調に実験を遂行することが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後、組織学的、生化学的解析を行いIn Vitroによる検証を行う。更に、これらの研究成果を国際学会誌に論文の投稿を目指す。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
組織学的、生化学的解析に必要な実験試薬の購入及び研究成果の国際学会誌への論文投稿、国際学会での発表に必要な諸費用に充てる予定である。
|
Research Products
(2 results)