2012 Fiscal Year Research-status Report
脳波及び脳磁図からの意図時刻推定による意図関連脳活動の抽出とBCIへの応用
Project/Area Number |
23700499
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Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
武田 祐輔 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 専任研究員 (60505981)
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Keywords | 脳波 / 脳磁図 / fMRI / 意図 / 想像 / BCI |
Research Abstract |
本研究では、ヒトの脳波及び脳磁図から、意図時刻を推定することにより、意図に関連した脳活動の時空間パターンを抽出し、ブレイン‐コンピュータ・インタフェース(BCI)の意図識別に役立てることを目的とする。 意図に関連した脳活動の時空間パターンを抽出するため、平成24年度には、平成23年度に得られた人差し指伸展運動想像時の脳波及び脳磁図に、申請者らが提案した波形推定手法を適用し、刺激呈示に時間同期した波形(Stimulus-locked waveform)と刺激後様々な時間遅れで現れる波形(Unlocked waveform)を推定した。Stimulus-locked waveformの時間パターンは、刺激をトリガにした加算平均波形と類似していた。Unlocked waveformは、中心溝を境に前後で極性が反転する特徴的な空間パターンを有する傾向が被験者間で見られた。また、右手運動想像時と左手運動想像時のデータから別々に推定したにも関わらず、Unlocked waveformの時間パターンと出現時刻は左右で非常に類似していた。これは、右手運動想像時と左手運動想像時でほぼ共通した脳活動が存在し、それがUnlocked waveformとして人差し指伸展運動想像時の脳波及び脳磁図から抽出されたことを示唆している。 以上の結果より、意味のある脳活動が刺激に非同期な波形として人差し指伸展運動想像時の脳波及び脳磁図から抽出されたと考えられる。これが動作の意図や想像に関連しているかどうか、平成25年度に行う多面的な調査によって明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究実施計画」の通りに、人差し指伸展運動想像時の脳波及び脳磁図に、申請者らが提案した波形推定手法を適用し、試行間で共通した波形の出現時刻と全波形の時間パターンを推定した。そして、被験者間・条件間の比較より、結果の信頼性を確認した。従って、順調に進展しているとみなすことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度には、平成24年度に抽出した脳波・脳磁図の波形の性質を多面的に調査することで、動作の意図に関連する波形を特定する。さらに、波形の電流源推定を行うことで、動作の意図に関連する脳活動を明らかにする。 平成26年度には、平成25年度までに得られた知見をもとにして、ブレイン‐コンピュータ・インタフェース(BCI)において、被験者の意図を高い精度で推定する手法を開発する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
追加実験が必要と判断した場合には、被験者謝金(一人あたり8,000円)と脳磁図計使用料(1.5時間あたり168,000円)に研究費を使用する。 これまでの結果をとりまとめ、成果の発表を行うために、論文英語校正費用(原稿1ページあたり1,500円)等に使用する。 平成26年度に開発する予定である意図判定手法の効果を検証するためのBCI実験用PC(300,000円)を購入する。
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Research Products
(3 results)