2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳波及び脳磁図からの意図時刻推定による意図関連脳活動の抽出とBCIへの応用
Project/Area Number |
23700499
|
Research Institution | Advanced Telecommunications Research Institute International |
Principal Investigator |
武田 祐輔 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 専任研究員 (60505981)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
|
Keywords | 脳波 / 脳磁図 / fMRI / 意図 / 想像 / BCI / 自発脳活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒトの脳波及び脳磁図から、意図時刻を推定することにより、意図に関連した脳活動の時空間パターンを抽出し、ブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)の意図識別に役立てることを目的とする。 平成25年度の研究成果で、意図に関連した脳活動を明らかにするには、運動想像時の脳波及び脳磁図から刺激呈示に非同期な波形(Unlocked waveform)を推定するだけでは不十分で、数あるUnlocked waveformの中から条件(右手運動想像か左手運動想像か)に特有なUnlocked waveformを選択的に推定する必要があることが示唆された。そのため、平成26年度には、条件に特有なUnlocked waveformが推定できるように波形推定手法(Takeda et al., 2010)を拡張した。さらに、得られたUnlocked waveformを用いて被験者の意図を推定するアルゴリズムの開発を行った。そして、開発手法と既存の手法(刺激をトリガにした加算平均)のBCIの精度を比較した。結果、開発手法に精度向上は認められなかった。 近年、レスト時の脳活動には、タスク時と同様の脳活動パターンが含まれていることが明らかになってきた。これは、脳のネットワークに埋め込まれた過去の経験を反映していると考えられている。そこで、レスト時の脳活動データから繰り返し現れる時空間パターンを推定する手法を提案した。この手法は、連続データから、複数の時空間パターンをそのオンセット情報を用いずに推定することが可能である。提案手法をレスト中のfMRIデータに適用した結果、デフォルトモードネットワークに対応する時空間パターンが推定された。この手法をレスト中の脳波や脳磁図に適用することにより、記憶の想起や将来の想像に関わる脳活動パターンが高い時間解像度で明らかになるかもしれない。
|
Research Products
(2 results)