2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700522
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
内尾 こずえ 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, 主任研究員 (70373397)
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Keywords | 実験動物 / 腎疾患 |
Research Abstract |
腎臓病は抜本的な治療法がなく、腎不全に至ると人工透析・腎移植といった負担の大きな治療法に依存せざるを得ない。腎臓病患者数の増加は医療費増大に直結しており、社会問題の一つといえる。その解決の一助として本研究において、腎臓病の発症機序解明、創薬・治療法開発の進展に貢献する汎用性の高い新規腎疾患モデルマウスの作製を目標とし、以下の研究を実施した。 1.腎疾患進行に関与する関連ゲノム領域の同定:ネフローゼ症候群を自然発症し、腎不全に至る貴重なモデルマウスICGN系統の腎疾患病態進行に関連するゲノム領域をQTL解析にて同定した。QTL解析には、ICGNマウスの原因遺伝子の一つであるTensin2の変異を持つコンジェニック系統(C57BL/6およびDBA/2を遺伝的背景とする2系統)とICGNマウスを交配したF2マウスを利用した。さらに関連ゲノム領域を絞り込むため、DNAアレイ解析を同時進行で行った。その結果、ICGNマウスの2番・7番・12番・13番・19番染色体およびDBA2の1番・11番染色体に腎疾患増悪に関与するゲノム領域が同定できた。 2.新規腎疾患モデルマウスの作製:1.で同定した腎疾患病態進行に関連するゲノム領域を持つコンジェニック系統(C57BL/6を遺伝的背景)を作製し、血清生化学検査・病理検査などの病態解析を行った。その結果、それぞれの関連ゲノム領域を持つだけでは、腎疾患を若齢で発症することはないことが分かった。腎疾患抵抗性系統として知られるC57BL/6を遺伝的背景とするには、複数の病態関連ゲノム領域が必要であることが示唆された。
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[Presentation] Possible involvements of Abeta, insulin signaling and tau phosphorylation in the pathological interaction between Alzheimer disease and diabetes2013
Author(s)
Sato N, Mori-Ueda M, Tanaka T, Takeda S, Uchio-Yamada K, Ueda H, Shinohara M, Murayama S, Takeda M, Rakugi H, Morishita R
Organizer
AAIC 2013 The Alzheimer's Association International Conference 2013
Place of Presentation
Boston
Year and Date
2013-07-14
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