2012 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトル光干渉断層計による皮膚深部のリアルタイム組織弾性断層画像化の検討
Project/Area Number |
23700525
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
渡部 裕輝 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (00333328)
|
Keywords | エラストグラフィ / OCT / GPU / 光干渉断層計 |
Research Abstract |
弾性画像を得るためのリングアクチュエータの機構の製作し,OCTプローブに実装した.皮膚のOCT画像において,試料に4.1kHzで振動を加えた結果,振動を加えていない画像や他の周波数を加えた画像に比べるとコントラストの向上が見られた.またGPUプログラミングを用いた部分的メディアンを用いた固定パターンノイズ除去を開発した.従来の固定パターンノイズ除去は,予め参照アームのみのスペクトルを記録するか,実際の測定データからスペクトル平均を求めるかいずれかの方法で参照光スペクトルを生成し,測定データから差し引くことで実行できる.平均スペクトルは,追加の測定を必要とせずに取得することができるが,生体組織の表面付近では,空気との大きな屈折率の差のためOCT画像の横方向へのアーチファクトが出てしまう. 従来の平均スペクトル差分の欠点を避けるために,メディアン(中央値)を減算する信号処理法を提案されている.メディアンはソート処理された中央の値から求められ,一般にソート処理は多くの計算と時間を消費することが知られている.そこで本研究では,ソート処理をGPUで実行し,部分的にメディアン差分を用いる固定パターンノイズ除去法を開発し,OCT画像のリアルタイム表示を実現した.平均スペクトル差分で発生するアーチファクトはサンプルの表面付近に現れるという事実に基づいて,この表面をフーリエ変換されたデータの横方向における標準偏差から求めた後,得られた表面のみでソート処理を実行した.そして得られた表面ではメディアンをその他の領域では平均値を差し引いた.46.9 kHzで動作するラインスキャンカメラによって測定されたOCT画像(深さ512×横1024画素)において,メディアンを求める計算の数が,256回以下であれば,OCT画像がリアルタイムで表示することができた.
|
Research Products
(3 results)