2012 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブを利用した生体内発電素子の開発
Project/Area Number |
23700568
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
都 英次郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (70443231)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 体内発電 / 熱電変換 / 光発熱特性 / レーザー / 生体適合材料 / 高分子 / 動物実験 |
Research Abstract |
心臓ペースメーカーを代表とする様々な体内埋め込み型医療機器の需要が世界中で高まっている。しかしながら、当該医療機器を持続的に駆動させるための安定した電力供給システムの開発は未発達である。本研究目的は、生体透過性の高い近赤外領域(700~1200 nm)のレーザー光線により容易に発熱するカーボンナノチューブ(CNT)の特性(光発熱特性)を、温度差を与えると発電する熱電変換素子に組み込むことで、生体内で機能する新しい発電技術を開発することである。最終年度は、申請者がこれまでに構築してきた光熱発電素子の発電効果をさらに向上させるために、CNT表面化学修飾法を改良することで生体適合性ポリマー[シリコーン樹脂:ポリジメチルシロキサン(PDMS)]中へのCNTの高濃度分散化を試みた。また、作製した光熱発電素子への光照射システムの改良を行った。これらの結果、前年度までに作製した素子に比較して発電効果が約5倍向上することが明らかとなった。また、改良した光熱発電素子をラット体内に埋め込み、生体適合性評価を行ったところ、血液学的ならびに解剖学的手法のいずれにおいても、前年度の従来型発電素子と同様、生体毒性が低いことが分かった。
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Research Products
(7 results)