2012 Fiscal Year Annual Research Report
脳血管疾患診断支援のための仮想血管操作システムの開発
Project/Area Number |
23700587
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
篠原 寿広 近畿大学, 生物理工学部, 講師 (20434863)
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Keywords | 画像診断システム / 脳血管疾患診断支援 / 仮想血管操作 / 血管モデル / 3次元ポインティングデバイス |
Research Abstract |
本研究は脳血管疾患診断支援システムの構築を目標とし、脳血管に仮想的に触れることのできるシステムを構築することを目的とする。本目的のため、当該研究において「仮想空間内の血管を操作するためのユーザインターフェースの研究・開発」、「仮想空間内における血管形状および振舞いのモデリング」を行う。当該年度は、後者の課題を行った。 血管形状は、Computed tomography angiography (CTA) 画像から抽出されたボリュームデータをそのまま用いて表現するが、血管操作による移動後の血管は、血管芯線を中心とする円柱モデルによりモデリングを行った。血管抽出について、血管芯線位置および径情報を利用した血管抽出法を提案した。本成果を第31回に本医用画像工学会大会にて発表した。血管の振舞いは、血管芯線の点列をノードとみなし、ノード間をリンクで連結したリンクモデルを提案した。ノードを中心にリンクが回転することにより、血管の振舞いを表現する。 また、血管を操作する本システムの実現可能性の確認を行った。本成果は、電子情報通信学会医用画像研究会 (1月) にて発表した。さらに、血管芯線位置および径情報の推定について、推定精度を評価し、International Forum on Medical Imaging in Asiaおよび電子情報通信学会医用画像研究会 (1月)にて発表した。 当該研究により、頭部CTA画像における脳血管に仮想的に触れることのできるシステムを構築するための必要要素を実現した。それらを組み合わせて一つのシステムとして、実際の臨床での有用性の確認が今後の課題となるが、本システムはこれまでにない診断支援法を提案しており、診断の効率化はもとより、手術計画の効率化、インフォームド・コンセントとしての利用などが期待できる。
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Research Products
(6 results)