2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700588
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Research Institution | Himeji Dokkyo University |
Principal Investigator |
宮本 和英 姫路獨協大学, 薬学部, 准教授 (10415317)
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Keywords | ユビキチン化 |
Research Abstract |
生体内には生命維持の為にタンパク質の品質管理機能があり、これはユビキチン化により行われている。ユビキチン化は、ユビキチン活性化酵素(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)およびユビキチンリガーゼ(E3)の3つの酵素が関与しており、また、膀胱癌、前立腺癌、腎臓癌、白血病などといった様々な重篤な疾患に関わることが分っている。このユビキチン化の度合いを高感度に検出することができれば、疾患の判断、病態把握に役立つ。本研究では、ユビキチン化に関わる酵素であるE3を人工的に作製し(以下、人工的なE3と呼ぶ)、さらに生理活性反応測定装置(AMIS-101)を活用することで、人工的なE3のユビキチン化の度合いをin vitroで高感度に検出する。さらに、尿サンプルに最適な測定条件を検討して、疾患の診断・病態把握の可能性を調査する。当該年度では、前年度に分子設計・合成するなどして得ることができた人工的なE3を用いて、それによるユビキチン化反応をAMIS-101装置で検出・測定することを目指した。先ず、事前に精製したユビキチン化関連試薬(E1,E2,ユビキチン)などを含む混合溶液を用いてin vitroでの高感度な検出を行った結果、ユビキチン化反応を高感度に検出・測定することに成功した(nmol/Lオーダ)。次に、ヒト急性骨髄性白血病細胞株NB4に抗癌剤を加えるなどして、そこに含まれるE2酵素の含有量を変化させた細胞上清を準備した。その中に人工的なE3を添加することでユビキチン化反応を生じさせ、E2酵素の活性量をAMIS-101にて高感度に観測することに成功した。この結果を踏まえて、現在被検体を尿サンプルに移行するための最適な測定条件を検討しているところである。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Oligopeptides derived from autophosphorylation sites of EGF receptor suppress EGF-stimulated responses in human lung carcinoma A549 cells.2013
Author(s)
Kuroda Y, Kato-Kogoe N, Tasaki E, Murata E, Ueda K, Abe M, Miyamoto K, Nakase I, Futaki S, Tohyama Y, Hirose M.
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Journal Title
Eur J Pharmacol.
Volume: 698
Pages: 87-94
DOI
Peer Reviewed
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