2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の体幹姿勢と歩行の質(歩幅距離や速度など)との関係調査と歩行指導の開発研究
Project/Area Number |
23700604
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
榎 勇人 高知大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (40598538)
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Keywords | 高齢者 / 立位姿勢 / 脊柱可動性 / 歩行 |
Research Abstract |
平成23・24年度の研究結果から、歩行の質を表す床反力鉛直成分の2峰性の有無に、歩幅の増大と1歩時間の短縮が関係し、さらに特に歩幅は脊柱の直立・後屈角度が正の相関性を示すことが明らかとなった。 そこで、25年度もデータの継続取得と介入効果判定を目的に、高知県室戸市で特定健診に参加され本研究に協力していただけた205名の内、杖などを使用せずに歩行をしている60歳以上の参加者149名(男性53名、女性96名、平均年齢は69±5歳)を対象とした。 調査は、①Spinal Mouseのよる立位脊柱矢状面解析、②歩行解析機器による歩幅の距離・時間の評価、③運動機能評価(UP&GOテスト、Functional Reachテスト)、⑤アンケート調査(過去1年以内の転倒歴など)を行った。介入は、年2回のパンフレット配布により簡単な体幹ストレッチ運動を指導した。 結果各々の平均値は、Spinal Mouse(垂線より前屈が正、後屈が負の値を示す)は、直立:2.6±4.7°、前屈:100.2±19.2°、後屈:-28.4±11.1°であった。また、UP&GOは、7.26±1.2秒、Functional Reachは32.15±6.43cmであった。転倒歴の有無は、転倒歴あり18名(12.1%)であった。 さらにパンフレットを配布し中で今年の調査に参加された80名中、週に1日以上パンフレットの運動を実施した人は19名(23.8%)であった。その運動実施群19名と、それ以外の運動未実施群130名で各評価の比較を行った結果、歩幅が運動実施群64.1±6.7cm、未実施群61.1±6.6cmと実施群が広い傾向(p=0.068)を示したが、全評価で有意差は認められず、年2回のパンフレット配布では、十分な介入が出来なかったことが示唆された。
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Research Products
(2 results)