2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700630
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
佐々木 信幸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60328325)
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Keywords | 脳卒中 / リハビリテーション / 経頭蓋磁気刺激 |
Research Abstract |
2年目には急性期脳卒中上肢麻痺に対し両側rTMS(BL-rTMS)が高頻度rTMS(HF-rTMS)よりも効果が高いことを証明し、3年目にはrTMSとtDCS(経頭蓋直流電流刺激)を組み合わせた方法について検討していたが、パイロットスタディにおいてtDCSの効果がほとんど期待できずに断念した。そこで次に急性期脳卒中下肢麻痺へのrTMS適用を検討した。rTMSにおいて頻用される8の字コイルでは下肢運動野まで刺激が届かないが、ダブルコーンコイルを用いれば届くことがわかっており、両側の下肢運動野を同時に賦活するBLHF-rTMSを考案した。しかし同分野での報告はこれまで皆無あり、慢性期におけるリスクの検証もされていなかった。そのためまず慢性期脳卒中下肢麻痺に対するBLHF-rTMSの歩行機能に対する効果と安全性を、sham群を含む31例への準RCT(Ratio 2:1)で検証した。結果、歩行速度はrTMS群で有意に改善し、かつ下肢のみならず上肢の痙縮も有意に減じることが確認された。本研究成果は2014年3月の脳卒中学会総会で報告し、現在論文作成中である。この結果を踏まえ、今後急性期脳卒中下肢麻痺に対する適用研究を開始する予定である。 全期間を通した結果として、1)急性期脳卒中上肢麻痺患者に対してはHF-rTMS、LF-rTMSともに有効であり、特にHF-rTMSの効果が高い、2)BL-rTMSはHF-rTMSよりもさらに効果が高い、3)急性期脳卒中下肢麻痺への適用は今後の課題であるものの慢性期脳卒中下肢麻痺に対してはBLHF-rTMSが安全かつ有効であることがわかった。
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Research Products
(10 results)