2013 Fiscal Year Annual Research Report
「体ほぐし」の知的教材化に資する哲学的「気づきことば」の案出と具体的授業案の創成
Project/Area Number |
23700701
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
山口 裕貴 桜美林大学, 総合科学系, 講師 (50465811)
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Keywords | 身体 / 身体性哲学 / 表現性 / 気づき |
Research Abstract |
平成23年度は、「体ほぐし」の教材開発の一環である「気づきことば」として、「身体観」「私」「行為的直観」「フロー(流れ)」「セルフ・リウォーディング(内発的報酬)」などの案出および概念検討を行った。平成24年度は、「体ほぐし」の知的教科化をねらいとする教材開発として、東洋思想の見地から「気づきことば」案出を行った。具体的には、和辻哲郎の倫理学的論考および、三木清の情念論を援用し、子どもの心身に宿る行為的源泉の内容概観をとおして、人間発達における身体性の捉え方に関する一視点を提示した。平成25年度は、心理学者との共同研究も実施した。具体的には、運動行動変容モデルの体育授業への応用性の検討というテーマで、運動行動の変容を意図した従来のモデルの欠点を補う複合モデルを提案した。大学生を対象としたHAPAモデルを作成し、さらに体育授業への応用性を検討するため、男女別のモデルを作成して、それぞれの特徴を捉えることを目的として行った。 また、平成25年度に訪れたフランス(パリおよびストラスブール)におけるインタビュー調査、体育授業視察の概要を神奈川体育学会紀要『体育研究』に掲載した。そのなかで新たに抽出された「気づきことば」は、「想像性の表現媒体」「見え方の意識」「伝達手段としての身体表現」「環境相応性」である。さらに、実地調査として、アメリカ合衆国(シカゴ)を訪れ、アンドリュー・ジャクソン・ラングエッジ・アカデミー(小中学校)およびエリザ・チャペル・エレメンタリースクール(小学校)において、体育授業の視察と、校長、体育科教諭へのインタビュー調査を行った。これについても、視察の概要を神奈川体育学会紀要『体育研究』に掲載する予定である。
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Research Products
(4 results)