2011 Fiscal Year Research-status Report
体力つくりを配慮したゴール型教材・サッカーの授業づくりに関する研究
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23700703
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
津田 龍佑 金沢医科大学, 一般教育機構, 講師 (80466648)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 体力つくり / 教科体育 / サッカー |
Research Abstract |
本研究では,1人あたりのコートの広さを工夫したサッカーのミニゲームを単元計画の中に組み込んだ授業の効果を検討することを目的とした.対象者には,石川県下のU中学校に在籍する1年5組20名(年齢:12.8±0.4歳,身長:149.4±9.9cm,体重:41.9±12.4kg)と1年2組20名(年齢:12.7±0.5歳,身長:151.5±10.5cm,体重:43.1±8.9kg)の生徒を用いた.本研究では任意に前者を1人あたりのコートが狭いゲームを行う群(ミニコート群),後者を1人あたりのコートが広いゲームを行う群(ラージコート群)とした.単元前後にリフティング,150m方向変換走,ゲームテストを行わせた.また,毎回の授業終了後に形成的授業評価を実施した.なお,単元前におけるリフティングの成績,および150m方向変換走(6本の平均値)の成績には両群間に有意差は認められなかった. その結果,単元前後におけるリフティングの変化率には,両群間に有意差は認められなかった(ミニコート群:45.9±100.3%,ラージコート群:46.7±79.7%).150m方向変換走の成績(6本の平均値)は両群ともに単元後に有意に向上した.ラージコート群では,ゲーム中の移動距離および心拍数は単元後に有意に増加した.形成的授業評価において,ラージコート群では単元進行に伴い,概ね評価が高まる傾向がみられた.一方,ミニコート群では単元後半においても評価があがらない傾向がみられた. 以上のことから,コートの広さにかかわらずミニゲームを中心に展開するサッカーの授業は,体力を高めることができることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2011年9月から11月にかけて介入実験を行うことができた.この研究成果は論文としてまとめ,現在投稿中である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,対象とするクラスをさらに増やして体力つくりを企図した指導プログラムの効果を検討する.2012年9月から中学校において介入実験を実施する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2012年7月4日~7日にベルギー・ブルージュで開催されるヨーロッパスポーツ科学会議(European College of Sport Science)において今年度の研究成果を報告するための旅費,介入実験を行うための備品が必要になる.
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