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2014 Fiscal Year Research-status Report

長野オリンピックの遺産と地域に与えた影響に関する社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 23700734
Research InstitutionNara Women's University

Principal Investigator

石坂 友司  奈良女子大学, 研究院生活環境科学系, 准教授 (10375462)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2016-03-31
Keywordsスポーツ社会学 / 長野オリンピック / 地域社会 / 開発 / スポーツ・メガイベント
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、1998年の開催から10年を経過した長野オリンピックの開催地域が、大会によって得られた遺産をどのように活用し、意義づけているのかを評価するとともに、各開催地域がどのような変容を経験しているのかについて、それぞれの取り組みから明らかにすることを目的としている。
長野オリンピックは広域開催で行われ、熱狂的雰囲気で開催を迎えながらも、その熱は冷め、現在では地域の再活性化に向けた取り組みがオリンピックの遺産を活用しながら始められている。4年計画の最終年にあたる2014年度は、各地域に分散するオリンピックの遺産を継続的に調査するとともに、スポーツ・メガイベント研究の視角から独自の理論枠組みを展開し、それをもとに各地域の事例についてまとめと報告を行った。
特に、カーリングを通じた町作りを掲げて、通年型の「軽井沢アイスパーク」をオープンさせた軽井沢町の現状と、オリンピック開催準備期から行動をともにしてきた御代田町の現状について聞き取り調査を行った。また、共同研究を行っていた研究者と白馬村の集客に向けた取り組みについて、現地での聞き取り調査を実施した。
2020東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まったことで、本研究からの比較的アプローチが求められるようになった。関連する学会でのシンポジウムに登壇し、研究成果の発信を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

長野オリンピックでは長野市、白馬村、山ノ内町、軽井沢町、野沢温泉村という5つの地域が開催主体となった。カーリングの開催で協力関係にあった御代田町を加えて、各地域の調査をまとめる段階に入った。現地での聞き取り調査のセッティングがうまくいかず、最終的な聞き取り調査が夏期から春期にずれ込んだことと、予定していた海外誌等での研究成果の発信について、次年度6月にパネルセッションへの参加が決まったことから、研究期間を1年間延長し、2015年度まで行うこととした。現地調査は3月に終了し、これまでの研究計画はおおむね達成したと考えられる。
概要で示したように、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まったことで、長野オリンピック後の施設利用と地域変容に関する研究の知見が比較検討されるようになった。そのことを受け、シンポジウム、関連雑誌での研究成果発信を行った。また、発展的研究として、オリンピックの遺産を研究する共同研究に参画し、ロンドン大会から東京大会への展開を比較検討するとともに、オリンピックにみられるナショナリズムの展開について共編著の出版を準備中である。

Strategy for Future Research Activity

延長した研究の最終年にあたる2015年度は、研究成果のまとめと発信が求められる。2013年に研究成果の一部は共編著というかたちで出版を行ったが、今年度はその過程で明らかになった課題の検討と今後の比較研究に向けた論点の整理、まとめを行う。
具体的には昨年度3月に実施した3カ所の現地調査から得られた知見をまとめ、15年を経過した地域変容について結論的考察を行う。
研究成果の発信については、6月に予定されているAssociation for Asian Studiesでのパネルセッションで、英文報告を行うとともに、関連学会誌等で英文による論文を執筆する予定である。また、関連する研究としてオリンピックにおけるナショナリズムに関する共編著の刊行を行う。
オリンピックの遺産をとらえる視角について、2012年のロンドン大会をもとに評価枠組みが定められ、議論されはじめている。昨年度に引き続きこれら最新の研究動向を継続して把握しながら、東京大会が参照できるようなかたちで研究成果の総まとめを行う予定である。

Causes of Carryover

2014年度は現地での聞き取り調査のセッティングがうまくいかず、最終的な聞き取り調査が夏期から春期にずれ込んだことと、海外での研究成果の発信が追加で行えることになったことから、次年度に向けて使用計画を変更した。

Expenditure Plan for Carryover Budget

2015年度はこれまで収集した現地調査、資料データのまとめを行い、研究発信を行う。6月に行われるAASでの海外報告を行い(旅費・学会参加費等に9万円)、研究成果を英文論文で執筆する(校正費用に3万円)。また関連する研究会に参加し、研究発表を行う(旅費等に6万円)。

  • Research Products

    (4 results)

All 2015 2014

All Journal Article (2 results) Presentation (2 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] 東京オリンピック・パラリンピックはどのような遺産を生み出すのか2015

    • Author(s)
      石坂友司
    • Journal Title

      みんなのスポーツ

      Volume: 37(1) Pages: 16-18

  • [Journal Article] 東京五輪は誰のため? 長野五輪の教訓に学べ2014

    • Author(s)
      石坂友司
    • Journal Title

      ふぇみん

      Volume: 3060 Pages: 5

  • [Presentation] 〈オリンピックの遺産〉の社会学──メガイベント研究の課題2014

    • Author(s)
      石坂友司
    • Organizer
      第65回日本体育学会大会・体育社会学専門領域シンポジウム
    • Place of Presentation
      岩手大学
    • Year and Date
      2014-08-28 – 2014-08-28
    • Invited
  • [Presentation] オリンピックが創り出すレガシー──東京オリンピック1964/20202014

    • Author(s)
      石坂友司
    • Organizer
      日本観光ホスピタリティー教育学会
    • Place of Presentation
      東海大学
    • Year and Date
      2014-06-21 – 2014-06-21
    • Invited

URL: 

Published: 2016-06-01  

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