2012 Fiscal Year Annual Research Report
専門志向化の概念を援用したスポーツイベントへの継続参加行動に関する研究
Project/Area Number |
23700735
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Research Institution | Hiroshima University of Economics |
Principal Investigator |
岡安 功 広島経済大学, 経済学部, 准教授 (90551664)
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Keywords | スポーツイベント / 専門志向化 / マラソン大会 / 継続参加行動 / 類型化 |
Research Abstract |
本研究は、専門志向化の概念を援用しながら、一般ランナーをタイプ別に分類しながら、継続要因にどのような違いや共通する部分があるのかを明らかにすることを目的にした。 本年度は、昨年度開発したランナーの専門志向化の類型化を使用して、質問紙調査を実施した。2つのランナーに関する類型化(タイプ)を用いて、継続参加の要因との関係を比較した。継続参加の要因に関しての質問項目は、Foa & Foa (1974)の資源交換理論の視点から開発したOkayasu, Nogawa & Morais(2009)を採用した。データの収集は、2013年2月に開催された愛媛マラソンで実施した。結果として、173名の大会に参加する一般ランナーから回答を得る事ができた。 分析は、一般ランナーが自ら分類したタイプと継続参加の要因と間で一元配置の分散分析を行った。タイプ1は、走る事の志向で分類し、ファンランナー、一般ランナー、競技志向ランナーと命名した。この3つと継続参加の要因について有意な差はみられなかった。またタイプ2は、ランナーとしての総合的能力によって分類し、初心者、中級者、上級者と命名した。そして、この3つと継続参加の要因に関して有意な差はみられなかった。 本研究では、Bryan(1977)の提唱した専門志向化の考え方を援用して、一般ランナーの類型化を行い、その上で継続参加の要因の比較を行った。結果から、一般ランナーの大会への継続参加に関して、一定の共通する部分がある事が明確になった。
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