2012 Fiscal Year Research-status Report
運動部活動のOB・OG組織を活用して地域スポーツクラブを発足させる事例研究
Project/Area Number |
23700750
|
Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
神谷 拓 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (70460467)
|
Keywords | 部活動 / 運動部 / 地域スポーツクラブ / エスノグラフィー / 質的研究 / フィールドワーク / インタビュー |
Research Abstract |
本事業では、運動部員のOB・OG組織を活用して地域スポーツクラブを発足させるための方法を、3つの事例から検討している。その事例の1つである、高校のラグビー部と地域ラグビークラブを関連づけた星野直之氏の実践に関しては、「クラブ通信」が重要な役割を果たしていることがわかっている。既に、星野氏から、1000以上に及ぶ「クラブ通信」の提供を受けていたが、本年度はその入力作業を進め、分析の準備を進めることができた。来年度には全ての入力と分析が終了する予定である。なお、3度目のインタビューに向けて、質問項目も整理することができた。 また、同じく調査対象者である、平野和弘氏とも研究会などを通して面会することができ、調査をする見通しがたった。既に、彼の実践記録や論稿は収集することができ、分析を進めているところである。来年度には、平野氏と運動部活動の中心メンバーにインタビューを行う段取りもできている。 さらに、3人目の調査対象者である池田氏にも電話連絡をとり、今後の調査への協力に関しては快諾いただいている。この調査も、来年度末から始める見通しが立った。 最後になるが、これまで地域スポーツクラブを発足する際に、どのようなことが課題となるのかが明らかでなく、それが研究の停滞につながっていることに気づいた。そのため、本年度は、学生の協力の下で、「疑似」スポーツクラブを立ち上げ、試合に参加するまでに課題となることを明らかにした。その成果は、来年度の学会発表、及び宮城教育大学の紀要で報告する予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
・クラブ通信の入力に時間を要した。しかし、これは来年度の早々に終了する見通しが立っている。 ・また、各事例を分析するための枠組みを早急に構築する必要があり、その実践研究に時間を要した。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年末に発生した、体罰を理由に生徒が自殺した事件を受けて、運動部活動に関する社会の関心は高まっている。実際に、複数の学会からシンポジストの依頼がきており、今後はそのような場を通して、これまでの研究成果を報告し、社会に還元することに努めたい。また、夏までには、2つの事例に関する調査結果を、調査対象者が所属する研究会で報告し、考察の精度を高めたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
以下の支出が主となる予定である。 ・学会への参加、資料収集、インタビュー調査に関わる旅費 ・データ入力に関わる人件費 ・データ分析に必要なソフトウェア類の購入費
|