2012 Fiscal Year Annual Research Report
学校部活動が子どもにもたらす「社会性」の質的構造に関する探索的研究
Project/Area Number |
23700765
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Research Institution | Tsuyama National College of Technology |
Principal Investigator |
山本 浩二 津山工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (50560447)
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Keywords | 社会性 / 部活動 / 高校生 |
Research Abstract |
平成23年度に作成した「高校生版社会性測定尺度」を用いて、高校生を対象としたアンケート調査を実施した。実施期間は平成24年7月から9月。対象は大分県、岡山県、石川県の高校生約5,000名を対象とした。研究計画では、24年度4月からアンケート調査を実施予定であったが、研究計画になかった「高校生版社会性測定尺度」の作成を行なったため、研究計画より3カ月遅れて調査を行なうこととなった。 アンケート調査結果を分析した結果、運動部活動所属者と非所属者の間で、社会性獲得に大きな差が生じることが明らかとなった。また、性別や学年間においても社会性獲得に差異がみられ、すべての対象校に共通して同じような傾向がみられた。さらに、運動部活動間においても社会性獲得に有意な差がみられた。 これらの調査結果をまとめ、全体の報告書と各学校用報告書を作成した(1月)。また、教育委員会や調査対象校へ結果を報告するとともに、各校の学校長ならびに教頭先生に聞き取り調査を行なった(3月)。その結果、特に運動部活動間に社会性獲得の差異が生じるのは、部活動の運営形態、すなわち顧問教員との関係性や強化部に位置付けられていることが一要因として考えられ、すべての調査校において、アンケート調査結果には納得の発言が得られた。 研究計画書においては、これらの調査結果を平成25年3月に学会発表するように記載していたが、調査実施からすべて3カ月遅れたため、平成25年8月に行なわれる「日本体育学会」で口頭発表し、論文投稿する。 今後、特徴的な結果を示した学校や部活動に関しては、継続的に質的調査(インタビュー調査、観察調査)を施し、今日の高校生期の子どもたちの社会性を高める質的構造(要因)を明らかにした上で、獲得した社会性がどこでどのように発揮されていくのか、社会性の今日的体系化を行なって行きたい。
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Research Products
(1 results)