2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700770
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山仲 勇二郎 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20528343)
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Keywords | 生体リズム / 身体運動 / 高照度光 / 時差シミュレーション / ヒト / メラトニン / 睡眠脳波 |
Research Abstract |
(研究の目的)本研究は、ヒト生物時計に対する高照度光と身体運動の相互作用を時間隔離実験室を使用し、行動(睡眠覚醒)、ホルモン(メラトニン)、深部体温のリズムを測定し検証する。(実施計画)本研究は、健康な20代の成人男性を対象に時間隔離実験室を使用して行う。被験者は、時間隔離実験室内で12泊13日生活する。実験は、通常のリズム位相を測定するベースライン期間(3日)、通常の睡眠時間帯を8時間位相前進する強制スケジュール期間(4日)、そして、睡眠時間や食事のタイミングを制限しないフリーラン期間(6日)、3つのセッションからなる。ベースラインおよび強制スケジュール期間中は8時間睡眠、16時間覚醒とし、覚醒時の実験室内の照度は約3000ルクスの高照度光とし、睡眠中は約0ルクスである。メラトニンリズムを計測するための採血時およびフリーラン期間中は約10ルクスの低照度に設定する。(研究実績)平成24年度の研究計画に従い、4回の隔離実験を行い、H23年度実施分と合わせて対照群8名、運動群7名より以下の結果を得た。[睡眠覚醒リズム]対照群、運動群ともにフリーラン第1日目の睡眠開始位相は8時間前進した就寝時刻付近にみられ睡眠覚醒リズムは身体運動を負荷しなくとも高照度光のみで再同調が完了していた。[メラトニリズム]運動群では8時間前進したスケジュール最終日ではベースライン期間に比べ平均5.5時間の位相前進が認められた。一方、対照群では平均2.3時間の位相前進が認められ、両群間には統計学的に有意な差が認められた。しかし、対照群の位相変化量は個人差が大きく4時間以上の位相前進が認められた被験者、2時間以上の位相後退を示す被験者が混在していた。[睡眠脳波]8時間位相前進した睡眠スケジュールの1日目の睡眠効率は運動群が対照群に比較して有意に高かった。
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Research Products
(4 results)