2011 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の足関節底屈・背屈の動作不全のメカニズム解明
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23700785
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
衣笠 竜太 神奈川大学, 人間科学部, 助教 (10409378)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 関節の動作不全 / 筋腱の挙動 / 高齢者 / MRI |
Research Abstract |
本研究の目的は、高齢者の足関節底屈・背屈の動作不全のメカニズムの全容を明らかにし、転倒予防に有効な装具や運動トレーニング法を提示することである。まず、既存のMRI対応ダイナモメータに光ファイバーのストレインゲージによる力計測システムを新たに構築した。このシステムは、受動的な関節運動中の足部プレートの歪みを実測し、足関節底屈・背屈動作時のプレートに発生した力を計測することが可能となった。6名の高齢者と6名の若年者を対象に、MRIのタギング法を用いて、足関節底屈時における踵骨とアキレス腱の変位計測を行った。測定には、1.5テスラの超電導MRI装置(GE社製)と8チャンネルの胸部コイルを用い、高い信号雑音比を確保した。タギング法の撮影には、アキレス腱と前脛骨筋腱全域を包含する矢状面において、グラディエントエコー法を用いた。足関節底屈・背屈動作のサイクルは20回/分とし、足関節底屈・背屈動作中の全フェイズにわたってタギング画像を取得するため、足関節底屈位からタギング撮影を開始するものと足関節背屈位からタギング撮影開始するものの2種類実施した。位相コントラスト法の撮影には、前脛骨筋と長趾伸筋の筋束長全域を包含する矢状面において、グラディエントエコー法を用いた。足関節底屈・背屈動作のサイクルは35回/分とした。画像解析には、Matlab(The Mathworks社製)で作動する自作の解析プログラムを用いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的に対する本年度までの達成度は50%である。測定装置の製作の後、足関節底屈に関する測定のパートは完了し、現在分析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、MRIタギング法と位相コントラスト法を用いて、足背屈時の距骨・前脛骨筋腱・長趾伸筋腱の変位計測を行い、足底屈・背屈の動作不全のメカニズムを明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は、実験被験者への謝金、解析アルバイトへの謝金、実験にかかる交通費、成果発表のための旅費、に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)