2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23700788
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
堀田 典生 中部大学, 生命健康科学部, 講師 (60548577)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 血圧 / レジスタンストレーニング / 血流制限 / 運動昇圧応答 / 加圧 / 循環応答 / 運動 |
Research Abstract |
腕や脚の付け根などを約180mmHg程度の圧で圧迫し,血流制限をしながら筋力トレーニングを行うと,通常では効果がないとされるような低負荷(最大筋力の20%程度)でも筋肥大や筋力増強を生じさせ得る.この方法は加圧トレーニングと呼ばれ,高齢者のトレーニングやリハビリへの応用が期待されている.しかし,血流を制限することに伴う運動昇圧応答の増強や痛みに由来する交感神経の興奮などにより,通常のトレーニングに比べて血圧が過剰に上昇することが推察される.そこで本研究では,片腕の屈曲‐伸展動作中の血圧応答を通常条件と血流制限条件間にて比較することを目的とした. 8名の被検者について,約50秒おきに活動肢とは反対側の上腕にて収縮期血圧を測定した.上腕の屈曲‐伸展動作前の安静値,動作中の最高値はそれぞれ,通常条件(約70%1RMの負荷を用いて,8回,5セット,セット間インターバル1分)にて116±5 mmHg,145±12 mmHg,血流制限条件(約35%1RMの負荷を用いて,25回,5セット,セット間インターバル15秒,運動開始から終了まで160-180mmHgの圧で圧迫)にて116±10 mmHg,168±23 mmHg (値は平均値±標準偏差)であり,血流制限条件の方が血圧応答は有意な高値を示した(P<0.01). これらの結果より,加圧トレーニング中の血圧のコントロールには十分に配慮する必要が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の目標(研究計画)は達成できたが,論文執筆に至っていないため.また,現象を捉えることに成功したが,機序の解明には至っていないため.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,研究(定期的な血流制限下筋力トレーニングは中心動脈コンプライアンスを変化させるか)を実施する.同時並行で,1年目の成果をまとめ,論文を執筆,投稿する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
50%を被検者謝金等に充てる.残りの50%を消耗品と旅費(学会発表のため)に充てる.
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