2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700801
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
荒川 雅志 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (70423738)
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Keywords | ヘルスツーリズム / 健康保養 / 自然療法 / 海洋療法 / タラソテラピー / 地域資源 / メディカルツーリズム |
Research Abstract |
ヘルスツーリズムの対象領域は広く、健康改善が直接的に期待できる効果訴求対応型、健康動機づけを促す行動変容型、レジャー型に分類されるが、医科学的知見に基づく区別、対象領域は曖昧な現状である。これに対し申請者はヘルスツーリズムの体系的整理のひとつに健康回復・維持を目的とする医療の関与度が高い旅行(高医療性)から、レジャー・レクを兼ねリフレッシュを主眼とする医療の関与度の低い旅行(低医療性)へと、医療の関与度を整理軸とする方法を提案してきた(荒川2010)。本研究では当該分野の学術基盤整備の一環に、ヘルスツーリズムの中核プログラムに位置づけられる健康メニューや自然療法のリストアップ、健康効果に関するシステマティックレビュー、エビデンステーブルを構築してきた。また疾患・効果別に整理した文献情報を基に国内初の無作為割付比較試験による精神心理評価を軸とした効果評価を行った。最終年度では、地域の健康資源を活かしたヘルスツーリズムの事例に沖縄の海洋性ウェルネス滞在プログラムの開発と検証をおこない一定の効果評価結果を得た。医科学的根拠に基づくヘルスツーリズムの基盤研究はこれまでにない試みであり、本研究ではヘルスツーリズムの有効性と他への応用可能性を示唆する結果を得ることができた。
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