2014 Fiscal Year Research-status Report
心理特性・動機の程度に基づく心身の健康増進を目指した行動変容プログラムの策定
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23700807
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
齋藤 瞳 東京福祉大学, 心理学部, 講師 (40551817)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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Keywords | 健康増進 / 行動変容 / 心理特性 / 自我状態 / 動機 / ストレス / 生活習慣 / IT |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年度に実施したパソコンの使用を主とした「PHRメンタルヘルス版」と,平成25年度に実施したスマートフォンの使用を主としたアプリケーション「心ログ」のプログラム実施結果に関して,双方のデータの比較検証を行った. 具体的には,「PHRメンタルヘルス版」は健康診断や医療受診データ等多大なデータが集約可能,かつ食事画像や体組成計・血圧・歩数計からの自動データ収集等,様々なサービスを有したプログラムとなっている.一方,「心ログ」は開始時の問診および日々の目標達成度,気分,ストレス,睡眠の記録等より簡易に使用できるプログラムとなっている.そのため,双方の結果を比較検証することにより,簡易に取り組むことが出来かつ確実に継続的な効果を得ることが可能なプロトコルの考案をめざし,心身の健康増進に大きく寄与すると考えられる要因を抽出した. また.これらの成果に基づきプログラムの一部改変を行い,改変したプログラムを平成26年10月から平成27年3月にかけて大学生を対象に実施した.また,プログラム実施後には構造化面接を行い,プログラムの結果に関して質的分析を行い,本プログラムの効果と限界について検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ここ数年の間に,大学生の多くがスマートフォンを所持し使用する状況となった.そのため,本研究のプログラム内容に関して,当初の計画ではパソコンと携帯電話を主としたプログラムの策定を目指していたが,パソコンよりもスマートフォンの方が大学生の間では使用時間が長く利便性が高いことを考慮し,スマートフォン用向けアプリケーションの策定を目指し,プログラムの改変を行った.そのため,当初予定していた研究計画と比較しプログラムの策定に時間を要しプログラム実施にも遅れが生じている状況であり,対象者の人数も当初の予定と未だ隔たりがある.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度のプログラム実施に関しては,研究協力者と既に打ち合わせを行っており,プログラム実施対象者の人数は問題なく増やすことが可能と考えられる. また,研究成果の発表や報告書の作成に関しても,これまで着実にプログラムを実施し量的・質的ともにデータを収集することができているため,最終年度である平成27年度には,そのデータを整理し分析する予定である.そして,その成果を公開し専門学会・専門家から評価を受け,広く社会に研究内容・成果を発信していく予定である.
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Causes of Carryover |
研究協力者に依頼予定であった大学の学生を対象としたプログラムの実施に遅延が生じており,当初の計画で予定していた実施対象者数に未だ達しない状況である.そのため,プログラム実施にあたり必要となるプログラム管理および収集したデータの整理・解析に際し支払予定であった研究協力者への謝礼に,次年度繰越額が生じた.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度には改定したプログラムの実施対象者をさらに増やす予定であり,そのプログラム管理に際し必要となる臨床心理士への謝金,および収集したデータの解析や成果の整理を行う際の研究協力者への謝金として,研究補助の人件費・謝金の未使用額を充てることとしたい. また,研究成果の発表や報告書の作成にも,旅費・英文校正費用などが必要であり,未使用額を有効に活用したいと考える.
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