2011 Fiscal Year Research-status Report
活発な子どもを育むネットワーク支援策の開発に向けた研究
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23700810
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
岡崎 勘造 東北学院大学, 教養学部, 講師 (40586773)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 被災地 / 子ども / 身体活動 / 非活動 / 縦断研究 / 健康支援策 |
Research Abstract |
本研究の目的は,子どもの身体活動に着目した健康支援策を検討することである。その支援策として,ICT活用の有用性を模索することを目標に進行している。本年度は,未曾有の大震災が発生し,被災地では子どもの活動状況が大きく変化していることが推測され,被災地域からの要請もあり,またそれら子どもの健康支援策が急務であると考え,被災地の子どもを対象に活動した。 調査は,縦断的に自記式質問票とオムロン社製活動量計を用いて行っている。既に,2回の調査を行った。これら活動は,親(PTA),学校現場,行政,研究機関等の協力による子どもを元気にする健康支援プロジェクトの一部として行われている。このプロジェクトは,さらに数か年,継続して行われていくことが計画されている。現在,自記式質問調査の結果は入力済みで分析等に至っている。非活動時間について,程度が異なる3地域の中学生で比較すると,東北地方沿岸部の中でも極めて被災の程度が高い地域の子どもは,地震・津波による被害(人的被害)が最小限だった地域の子どもより非活動時間が高まっていることが明らかとなった。これら成果は,国内外で発表し,優秀賞を受賞するに至っている。学術論文にも現在投稿中である。 被災地の子どもは,1年後の現在においても,津波で壊滅状態となった仮設住宅に住み,学校は複数が合併した中で授業が行われるなど,活動が制限された環境で生活をしている。これら環境で,子どもたちがどのような活動を行っているのかを明らかにすることは,国内外で少なく,その意義は高い。また,縦断的に評価するための協力体制は整い,ICT活用等の新しい健康支援策を検討することも可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
要請もあり,被災地を対象とした健康支援策を考えていく必要性が生じたため
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策について,対象としている被災地の子どもは今までにない環境下で生活しており,子どもを取り巻くソーシャルキャピタルである教職員,親(PTA),教育委員会,行政等と連携を高めていくことである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度に使用する研究費は,活動量計の電池等物品費,成果を発表するための旅費,論文添削費用等に充当することを予定している。
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Research Products
(2 results)