2012 Fiscal Year Research-status Report
子どもと保護者の生活習慣と嗜好性・認識における親子関係
Project/Area Number |
23700811
|
Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
川田 裕樹 帝京科学大学, こども学部, 講師 (10553711)
|
Keywords | 小児 / 親子 / 肥満 / 歩数 / 身体活動量 / 食習慣 / 運動習慣 / 生活主観 |
Research Abstract |
「三つ子の魂百まで」と言われるように、幼少期に身についた生活習慣は成人期以降の生活習慣に影響することが考えられることから、子どもの望ましくない生活習慣を放置せず、早期に健康教育を進めていくことが重要だと思われる。一方、子どもは生活習慣に関して保護者の影響を大きく受けていることが予想されるが、どのような要因において親子間の関連が強いのか明らかでない。生活習慣や嗜好について、どのように親子間で関連性が強いかを明らかにすることができれば、子どもだけでなくその保護者をも対象とした健康教育に繋げることができることから、本研究では、小学生や大学生、およびその保護者に対して、加速度センサー内蔵歩数計(ライフコーダEX 4秒版;以下、歩数計)を用いた身体活動量測定、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ、BDHQ10y)による食事調査などを行うことで、親子間の関連性を検討することを目的とした。 大学生に関してはこれまでに約90名、また、その保護者について約30名について、歩数計やBDHQ、調査紙などのデータを採取することができた。データの一部ではあるが、調査紙について解析を進めたところ、大学生において運動をよく実施している者では生活の充実度が高いことや(p<0.01)、現在の体力に自信がある者では自己の生活に対しする満足度が高い傾向があること(p<0.05)がうかがえたが、その保護者に関しては同様の傾向は見られなかった。 また、これまでの得られた成果について、その一部を第17回 ヨーロッパスポーツ科学会議にて発表を行った。発表では、保護者は子ども(小学生)の運動量に対する関心が強いのに対し、実際に保護者との関わりが強いのは運動面よりも食事面であり、子どもの生活習慣において、保護者の関心と実際の関わり方との間には隔たりがある可能性があることを報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アンケート調査についてはある程度のサンプル数を確保できたものの、身体活動量測定については長期間歩数計を装着せねばならないなどの理由から、調査に同意いただけた被検者数が予定よりも少なくなってしまった。また、研究協力校である大阪府内の小学校の行事等との兼ね合いにより測定の日程等の調整が難航したため、大学生の被検者数に比べて小学生の被検者数が少なくなってしまった。以上の理由より、研究の進行が当初の計画よりも若干遅れ気味ではあるが、研究に協力いただく小学校校長との連携および、大学生の被検者確保の目途をこれまでの進行の中でつけることができたため、平成24年度に実施できなかった部分については平成25年度に遂行することが可能である。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究協力校である大阪府内の小学校校長と連絡を密に取り、今年度はまとまった測定・調査を実施する。また大学生のデータについては、申請者が勤務する大学の学生を対象に、更に広範囲にデータを収集し、統計解析を行う。また、得られた研究成果については学術会議にて発表するとともに、研究成果をホームページにて公開するなど、健康教育に生かすための資料の作成を行う。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データ収集のための交通費および資料の郵送費、学会発表のための大会参加費に使用する。
|
Research Products
(3 results)
-
-
-
[Book] はじめて学ぶ健康・スポーツ科学シリーズ スポーツ生理学2012
Author(s)
冨樫健二, 秋間広, 石井好二郎, 大槻毅, 片山敬章, 河合美香, 川田裕樹, 今有礼, 高橋英幸, 瀧澤一騎, 西島壮, 前田清司, 宮本亜沙子, 山口太一
Total Pages
216
Publisher
化学同人