2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23700847
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 進 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (90291757)
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Keywords | 皮下脂肪蓄積容量 / 内臓脂肪面積 / 皮下脂肪面積 / 肥満関連疾患リスク |
Research Abstract |
我々は先行研究において、内臓脂肪面積(VFA)と皮下脂肪面積(SFA)との関係を検討し、皮下脂肪と内臓脂肪は肥満レベルの増加に伴い増加するが、両者の比例関係はある時点から崩れ、内臓脂肪の蓄積が顕著になる可能性があるという知見を得た。そしてこのポイントは皮下脂肪蓄積容量と関係があり、肥満関連疾患のリスク評価に利用できるかもしれないと考えた。本年度は、これらの関係に関する検証の一つとして肥満タイプ(肥満か否か、内臓脂肪型肥満か否かにより4郡に対象を分類し、これらの関係の出現傾向が肥満タイプにより異なるか検討)や年齢段階の影響を検討した。総合病院の健診センター利用者男性786名(平均年齢58.6±13.5歳)を対象に分析を行った。先行研究の知見を踏まえVFA= 100㎝2を基準に内臓脂肪型肥満群(VF群)と非内臓脂肪型肥満群(N-VF群)に分類し、各肥満群についてSFAを従属変数、VFAを独立変数とする回帰分析を行った。肥満度はBMI=25kg/m2を基準とした。肥満タイプの影響について分析した結果、VFAとSFAの相関は、O-VO群(肥満かつ内臓脂肪型肥満者)のみ両者に有意な相関は認められなかった。年齢段階に影響を検討するために、中年者群(65歳未満)と高齢者群(65歳以上)それぞれについて回帰分析を実施した結果、高齢者群ではSFAとVFAの間に前述の関係性が認められたが、中年群では認められなかった。SFAとVFAの関係は年齢段階によって異なる可能性が示唆された。また、上記のデータ解析と並行して女性のデータ収集も重点的に実施した。今後、女性に関する研究成果も公表したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度も連係施設の協力も得ながら継続的にデータ収集を実施した。本年度は特に女性のデータ収集を重点的に実施した。前年度までに収集したデータに基づく分析結果について、学術雑誌に現在投稿中である(アクセプトには至っていない)。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究成果から、内臓脂肪蓄積傾向が変化する臨界点の出現傾向が年齢段階や性別によって異なる可能性がある。今後、女性も含めたデータ分析を実施し、これらの問題に関する知見を積み重ねていきたい。これまでの知見については現在、論文投稿中である。学術雑誌に研究成果として公表したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は、本研究課題に関する学会発表は行わず、投稿論文による学術雑誌での研究成果の公表を試みた。しかし、結果的に論文採択までには至っておらず、経費に余裕が生じた。 次年度は最終年度ということもあり、学会発表および学術論文への論文投稿など研究成果の公表に関わる経費を咲きたいと考えている。
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