2012 Fiscal Year Research-status Report
運動と栄養成分摂取による性ステロイドホルモン増大が糖尿病に及ぼす影響
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23700849
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐藤 幸治 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, ポストドクトラルフェロー (20584022)
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Keywords | 栄養成分 / 性ステロイドホルモン / 2型糖尿病 |
Research Abstract |
今年度は運動とジオスゲニンの長期摂取による2型糖尿病の内因性DHEA合成促進とインスリン抵抗性改善に関する検討を行い、2型糖尿病モデルのOLETFラットを用いて慢性のジオスゲニン摂取または、運動トレーニングを8週間行った。 【方法】12週齢のZuckerラットを用い、運動トレーニング、ジオスゲニン摂取を8週間行い、単独効果と併用効果を検討する。血糖やインスリン濃度、体重を経時的に8週間モニターして、インスリン抵抗性に対しての効果を検討した。【対象】 2型糖尿病Control群 (n=10) 、2型糖尿病運動トレーニング群 (n=10) 2型糖尿病ジオスゲニン摂取群 (n=10) 、2型糖尿病ジオスゲニン摂取+性ステロイドホルモン合成阻害剤群 (n=10) 【測定項目】 1.血糖値、体重 2.骨格筋内の性ステロイドホルモン合成酵素(17β-HSD、3β-HSD、P450arom、5α-reductase) 3.骨格筋内の糖代謝調節経路(GLUT4、Akt、PKCなど)のタンパク発現 4.血中および骨格筋内の性ホルモン濃度(DHEA,、testosterone、 DHT) 現在までに解析データでは運動トレーニングおよび慢性のジオスゲニン摂取により2型糖尿病モデルラットにおける空腹時血糖を改善し、骨格筋糖代謝経路活性も亢進した。さらにインスリンクランプ法により直接的にインスリン感受性を測定し、ジオスゲニン摂取、運動トレーニングによってインスリン感受性が改善された。これらのデータを海外学術雑誌に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現在までに、栄養成分摂取および運動トレーニングによる性ステロイドホルモン濃度の増加が糖尿病予防・治療に関与していることを海外学術雑誌に投稿している。 ヒト骨格筋における性ステロイドホルモン合成酵素が発現していること、また加齢による影響、さらに、高齢者における運動トレーニングの骨格筋性ステロイド代謝への影響を検討し、報告してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も骨格筋内の性ステロイドホルモンを増加させることによる糖尿病改善のメカニズムを明らかにしてヒトに応用する予定である。 現在は若年者におけるジオスゲニン摂取の影響を検討しており、将来的に、高齢者、2型糖尿病患者にも応用していくつもりである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度はヒトへの応用に向けての第一歩で、ジオスゲニンをカプセルにし、服用させていくつもりである。また血液のホルモン、生化学的な指標を見ていくつもりであるため、ジオスゲニン、カプセル、血液解析に研究費を使用していくつもりである。また、現在までの成果をアメリカのボストンで行われるExperimental Biology学会で報告するつもりである。昨年度、各業者が行うキャンペーン時に抗体等を購入し、未使用額が生じたので次年度使用予定である。
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Research Products
(8 results)