2013 Fiscal Year Annual Research Report
運動と栄養成分摂取による性ステロイドホルモン増大が糖尿病に及ぼす影響
Project/Area Number |
23700849
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
佐藤 幸治 立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (20584022)
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Keywords | 性ステロイドホルモン / 糖代謝 / 骨格筋 |
Research Abstract |
本研究の目的は運動、栄養成分摂取による内因性の性ステロイドホルモン増加による、糖尿病改善のメカニズムを分子レベルにて解明し、ヒトへの応用を試みることである。具体的には以下の3つのテーマに焦点を当てて研究を進める。 始めに、DHEA合成促進栄養成分(ジオスゲニン)の急性摂取による1型糖尿病の性ステロイドホルモン濃度と血糖値改善の効果とその機序に関する検討し、次に、運動とジオスゲニンの長期摂取による2型糖尿病の内因性DHEA合成促進とインスリン抵抗性改善に関する検討することを目的とした。 1型糖尿病モデルラットに対し、急性にジオスゲニンを投与した結果、投与後90分で有意に高血糖状態を改善し、骨格筋糖代謝経路であるGLUT4のトランスロケーションを改善することを明らかにした。 次に2型糖尿病モデルラットに慢性的にジオスゲニンを投与した結果運動トレーニング比べて効果は低いものの、空腹時血糖、血中インスリン濃度、骨格筋糖代謝経路の活性が認められた。これは、2型糖尿病によって低下した骨格筋内の性ステロイドホルモン濃度がジオスゲニン、運動トレーニングによって増加したことが貢献していると考えられる。さらに、インスリンクランプ法を用いて直接的にインスリン感受性を評価したところ、同様に運動群および、ジオスゲニン摂取群で有意にインスリン抵抗性が改善していることを明らかにした。 以上のことから糖尿病で低下した骨格筋の性ステロイドホルモン濃度は運動やジオスゲニン摂取により増加し、その増加した性ステロイドホルモンが骨格筋糖代謝経路を活性化し、高血糖やインスリン感受性を改善していることを明らかにした。
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Research Products
(8 results)