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2011 Fiscal Year Research-status Report

介護事業所と地域の役割補完による高齢者と地域の相互関係の構築に関する研究

Research Project

Project/Area Number 23700866
Research InstitutionNara University of Education

Principal Investigator

立松 麻衣子  奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (60389244)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords高齢者生活 / 要介護高齢者 / 地域 / 介護事業所
Research Abstract

高齢者のその人らしい生活を実現するためには、高齢者と地域の双方向の関係性が必要である。さらに、それを持続的な関係にするためには、高齢者に対して「身体ケア」と「関係性を支えるケア」を含めた、「生活を支えるケア」を提供する必要があると考えている。本研究では、介護事業所と地域がそれぞれに役割を担うことによって、高齢者の暮らしをつなぐ「生活を支えるケア」を提供できると仮定し、次の3つの検証を行う。すなわち、(1)介護事業所に不足する「多世代が行き来する」機能を地域が補完する、(2)地域に不足する「生活や人のつながりを支える」機能を介護事業所が補完する、(3)介護事業所と地域が役割を相互補完し、在宅要介護高齢者と地域の関係性をつくる、である。平成23年度は(1)の検証を行った。 介護事業所に地域が入る取組として、イベント的取組(バザー)と、定期的取組(子ども習い事教室会場の提供、老人会や自治会の会議会場の提供等、施設発行ミニコミ誌の近隣住戸配付)を行った。 これらの取組の参加者は、介護事業所による同様の取組を積極的に行うべきと考えており、取組内容としては、コンサート、サロン、各種教室、子どもの放課後の居場所、施設ツアー、住民による講演会を求めていることを配票調査から把握した。それを受けて、23年度にサロンを開催し、サロンの一環としての音楽コンサートと習い事教室を24年度に実施する計画を進めた。 また、取組による施設高齢者の効果を観察すると、子どもが習い事に来る曜日・時間に菓子を用意して待っている姿を見ることができた。さらに、その時の衣装や表情に日常からの変化も見ることができた。 「介護事業所に不足する多世代が行き来する機能を地域が補完する」定期的な取組は、施設高齢者と地域の持続的な相互関係につながる可能性がある。介護事業所と地域が役割を補完し合う方策について今後さらに追究していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、介護事業所と地域がそれぞれに役割を担うことによって、高齢者の暮らしをつなぐ「生活を支えるケア」を提供できると仮定し、次の3つの検証を行う。すなわち、(1)介護事業所に不足する「多世代が行き来する」機能を地域が補完する、(2)地域に不足する「生活や人のつながりを支える」機能を介護事業所が補完する、(3)介護事業所と地域が役割を相互補完し、在宅要介護高齢者と地域の関係性をつくる、である。 平成23年度は(1)の検証を行った。 平成23年度取組を平成24年度に継続させることが2つある。1つ目は、取組に対する地域住民の意見を把握する調査の結果から、平成23年度計画の「介護事業所に不足する多世代が行き来する機能を地域がカバーする取組」の発展的取組を平成24年度に継続させる。2つ目は、取組による施設高齢者の効果の把握が十分にできていないので平成24年度に継続調査をする。 一方、平成24年度・平成25年度の研究基盤づくりを平成23年度に実施することができた。まず、平成24年度に計画している「地域高齢者の生活問題の把握」のプレ調査を平成23年度に実施できたため、平成24年度は調査項目を改善して本格調査を実施できる。また、平成25年度に計画をしている「在宅要介護高齢者の生活問題の把握」のプレ調査を平成23年度に実施できたため、今後、在宅要介護高齢者も加えて高齢者の地域居住を介護事業所がいかにサポートできるかという発展的な視点をもって研究に取り組むことができる。 以上の研究遂行状況から「おおむね順調に進展している」と自己評価する。

Strategy for Future Research Activity

(1)介護事業所に不足する「多世代が行き来する」機能を地域が補完する取組のうち、地域住民のニーズから平成24年度実施計画を立てた音楽コンサートは、住民ボランティアに依頼して開催する計画をしている。また、習い事教室は、行政の取組や企業CSRと協同して教室を開催する計画をしている。 今後、(2)地域に不足する「生活や人のつながりを支える」機能を介護事業所が補完する取組、(3)介護事業所と地域が役割を相互補完し、在宅要介護高齢者と地域の関係性をつくる取組、についても地域住民や行政、企業の力も借りながら効果的に遂行し、介護事業所と地域が役割を補完することで成熟する関係性や地域づくりについて追究していく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度の研究費は、施設訪問・会議出席等の研究活動を進めるための旅費と、調査研究に必要な諸経費(調査旅費、郵送料、機器、分析ソフト等)、実証取組を実施するために必要な諸経費、研究発表関連経費(学会発表、論文掲載等)に使用する予定をしている。また、本研究に関連するセミナー等への出席経費(旅費、参加費等)や資料・書籍費としても使用する予定をしている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 在宅要介護高齢者の地域居住を支える「関係性を支えるケア」 ―小規模介護施設の居宅介護サービス利用者へのサポート事例からの考察―2011

    • Author(s)
      立松麻衣子
    • Organizer
      日本介護福祉学会
    • Place of Presentation
      大妻女子大学(多摩キャンパス)(東京都)
    • Year and Date
      2011年9月4日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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