2013 Fiscal Year Annual Research Report
男性更年期諸症状の予防改善食品開発を目指した新規天然アミノ酸の多面的作用機構解析
Project/Area Number |
23700896
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Research Institution | Fukushima National College of Technology |
Principal Investigator |
柴田 公彦 福島工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (10369928)
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Keywords | NMDA |
Research Abstract |
近年の分離・分析技術の向上などにより、動物組織におけるN-メチルD-アスパラギン酸(NMDA)の存在について報告されるようになった。しかしその機能や代謝など不明な点が多く興味が持たれる。これまでの研究で、投与されたNMDAがテストステロン量を増加させることが観察されている。本研究では、1)その再現性を確認すること、2)NMDAの投与条件の違いがテストステロン量に及ぼす影響を明らかにすること、3)NMDAの動態と組織に与える影響の把握を目的とした。 本年度は、糖尿病モデルマウスであるKK-Ayマウスに、NMDAを含む飼料を自由摂食させ、2週間飼育した。その結果、コントロール群とNMDA投与群の体重推移や臓器重量に差は見られず、NMDA投与群も良好な生育を示した。また摂餌量や摂水量にも有意差は見られなかった。さらに、血糖値、血漿および膵臓のインスリン濃度に有意差は見られず、血糖上昇抑制効果を確認することはできなかった。 本研究の結果、1)NMDAのテストステロン上昇作用の再現性、2) 低用量投与は生育に影響を与えないが、高用量投与では死亡例が見られること、3) NMDA投与により特に内分泌組織へNMDAが蓄積し、正常動物のテストステロン濃度を増加させるが、糖尿病モデルマウスのインスリン濃度には変化が見られないこと、が明らかとなった。
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