2013 Fiscal Year Annual Research Report
授乳中母子の食生活パターンが母の育児ストレスと子の食行動発達に及ぼす影響
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23700911
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
廣瀬 潤子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (40381917)
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Keywords | アクチグラフ / 睡眠 / 夜間授乳 / ストレス / 食事調査 / 睡眠効率 / 行動調査 / 母乳哺育 |
Research Abstract |
夜間授乳は母親の睡眠効率の低下や育児ストレスの増加の要因となると考えられ、夜間授乳の是非については様々な意見がある。しかしながら、これまでに我々が行った調査では、1日哺乳量のおおよそ2割を夜間での授乳により補っていた。そこで、母親の生活パターンを考慮したよりストレスの少ない夜間授乳方法の提案を目指し、研究を行った。 母乳育児支援助産院に通う生後3~4か月齢の児をもつ母乳哺育中の母親と児を対象とした単回調査(42組)と1か月おきに行う継続調査(14組)を実施した。対象者には、アクチグラフと行動調査票、食物摂取頻度調査票、育児ストレスの指標としてPSI育児ストレスインデックスを自宅へ送付し、指定の2日間母と児の行動調査を実施した。 3~4か月齢の児を持つ母親の76%が児より後に就寝していた。その群内で児の就寝から母の就寝までの間の授乳の有無を検討したところ、睡眠時間や夜間授乳回数・授乳時間には有意差がないが、睡眠効率は授乳有群が高かった。また、夜間授乳の際に母児のどちらが先に起きるかについて、母先行割合と全睡眠時間と睡眠効率で負の相関が認められた。夜間授乳による児との関わりの増加によって母側因子のストレス項目の低下が認められた。以上のことから夜間に授乳する場合は、母親が授乳以外の夜間行動を減らすこととあわせて、子を先に寝かす場合にも母の就寝前に授乳をすること、児のリズムに合わせて夜間授乳することで、母親の睡眠に与える影響は小さくなることが示唆された。 一方、経時調査では、月齢の経過に伴う母児の活動量の増加と母親の育児ストレスの増加が観察され、睡眠効率の推移は単回調査の結果と同様に夜間活動の影響を受けている可能性が示唆されたが、睡眠指標はばらつきが大きく、調査の継続と拡大が必要であると考える。
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Research Products
(4 results)