2012 Fiscal Year Research-status Report
胎児期の葉酸欠乏と過剰摂取による生活習慣病への影響
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23700920
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
金高 有里 酪農学園大学, 農食環境学群, 講師 (80420909)
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Keywords | 葉酸 / 胎児期 / DOHaD説 / 組織学的検討 / DNAマイクロアレイ / 生活習慣病 |
Research Abstract |
平成24年度は産前産後の休暇および育児休業の取得のため、平成23年度までの実験のまとめ及び平成25年度に向けた準備に重点を置いて研究を進めた。 本研究では、葉酸の過剰環境によって母親の胎児期および成熟期に起こる遺伝子発現の変化を、給餌制限による変化と比較することによって葉酸が関与する候補遺伝子を同定し、出生後の生理学的検討を行って葉酸の可能性を探ることを目的としている。 C57BL/6J系成熟雌マウスを用いて2群に分けて正常雄マウスと交配させ、プラグの確認後各群に組成の異なる飼料(①普通飼料CE-2(Control)②葉酸過剰付加飼料(40mg/kg))をそれぞれ与え飼育した。プラグ確認をした日を妊娠0日とし、18日目に各群の雌マウスより胎児を取り出し、性別判定、胎児数、胎児体重を測定後速やかに肝臓、膵臓、および脳を取り出し、液体窒素にて凍結保存した。また組織検討のため、残りの胎児はホルマリン固定を行った。同時に母マウスの脳および肝臓、膵臓を取り出しホルマリン固定を行った。以上の平成23年度に行った内容について継続し、一部ホルマリン固定を行った組織については、切片作製に入った。産前休暇に入るまでに揃ったデータをまとめ、学会発表を行った。平成25年度も引き続き切片作製を行う予定である。また、アレイ解析用の胎児サンプルについて、現在はDNAアレイ解析を始めると同時に出生後の検討について飼育を開始している。 引き続きDNAアレイ解析およびRT-PCRによる遺伝子発現の網羅的解析により葉酸過剰で動く遺伝子と、給餌制限の環境下において胎児と非妊娠成熟ラットで遺伝子発現が逆の変化を示す遺伝子を検討し、葉酸と栄養環境が胎児の遺伝子発現パターン調節に及ぼす影響、およびその意義を明らかにするところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産前産後の休暇や育児休業の取得のため、当初目標としていた実験の進捗状況よりも検討が遅れている。 また、昨年度末の課題であった餌に関する検討の結果、葉酸過剰食、普通食、葉酸欠乏食の3群の作製をし直すことを考えているため、繰り返しこれまで行ってきた胎児の検討を新しい食餌でやり直す必要性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
葉酸過剰食、普通食、葉酸欠乏食の3群を作製し、栄養環境を変えた雌マウスを出産させ、新生児(8日)・離乳(22日)・成熟期に組織を集め、胎児期の検索により同定された候補遺伝子のこれらの時期における発現を検討する。胎児および出生後の各時期における免疫組織学的検討を行い、遺伝子学的、生理学的検討とともに胎児期の葉酸過剰が出生後へ及ぼす影響について考察を深める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスの飼育代、および餌代等については今後も同様にある。 組織学的検討のため染色等器具の購入、さらに、遺伝子学的手法を用いた検討に入るため、PCRやDNAマイクロアレイ等にかかる出費の予定がある。
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Research Products
(2 results)