2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23700930
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
三田 有紀子 椙山女学園大学, 生活科学部, 講師 (00410613)
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Keywords | クロム / 食事摂取基準 / 運動 / 尿中排泄量 |
Research Abstract |
「日本人の食事摂取基準(2010年版)」は、エネルギー及び栄養素の摂取量の基準が科学的根拠を基に示されたものであり、必要量が極微量な微量ミネラルについても策定されている。微量ミネラルの一つであるクロム(Cr)の策定には海外の数少ないデータが用いられており、日本人における報告は少ない。これまで本研究室では、若年健常女性を対象としてCrの摂取量と排泄量を探索してきたが、運動とCrとの関連性については未解明な点が多い。そこで、本研究では、健常若年女性を対象に運動負荷が尿中Cr排泄量にどのように影響するかどうかを検討した。被験者は、本試験に同意を得られた健常若年女性10名(21.2±0.4歳)とした。試験期間は連続する5日間を2回(以下、安静期、運動期)とし、クロスオーバーにより同一被験者で行った。試験期間中の食事は、食事摂取基準をもとに献立を作成し、9時、12時、18時に食事を提供し、飲水は自由摂取とした。運動期では、試験期間中自転車エルゴメーターを用いた運動負荷(60%HRmax、30分間)を毎日行った。早朝尿および24時間尿は試験期間中全量採取し、酸分解後ICP質量分析装置でCr濃度を測定した。その結果、安静期および運動期の尿中Cr排泄量は、早朝で0.07±0.04μg/日、0.08±0.08μg/日、24時間で0.33±0.28μg/日、0.26±0.16μg/日となり、安静期と運動期の間に有意差はみられなかった。しかし、運動期の24時間尿中クレアチニン排泄量は安静期と比べて増加傾向が認められたことから(p<0.1)、尿中Cr排泄量をクレアチニン補正したところ運動期の24時間尿中Cr排泄量は安静期に比べて減少傾向となった(p<0.1)。尿中クレアチニン排泄量の増加は筋肉量の増加や筋損傷で認められることから、尿中Cr排泄量は筋肉量や運動による影響を受ける可能性がある。
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