2011 Fiscal Year Research-status Report
初等・中等教育における理科・環境教育のための気象データ活用ソフトウェアの開発研究
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23700964
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
武田 和大 鹿児島工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (70452935)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 気象データ / 教育 / ソフトウェア |
Research Abstract |
まず始めに、現在容易に入手可能で、本研究の要求を満たすような気象データを調査した。米国The National Renewable Energy Laboratoryの標準年気象データについて、同気象データは、米国の建築熱負荷計算ソフトウェアEnergy Plus用のデータフォーマットで、世界主要都市のものを入手することができる。データフォーマットはEPWファイルと呼ばれるCSV形式であり、データ並びを把握するだけで容易に利用が可能である。一方、日本国内においては、気象庁の観測データをもとに、欠測値・異常値を除去、補完して品質を高めた拡張アメダス(Expanded AMeDAS:EA)気象データが存在する。全国842地点20年分と標準年分が納められているが、独自フォーマットであり、利用には対応プログラムを作成しなければならない。しかしながら、品質が高く膨大なデータ量や、今後継続して新しいデータが発行されることを考慮すると非常に有用である。本研究ではこの2つの気象データを中心に取り扱うこととした。 次にEPWファイルとEA気象データを自由に読み込むことができるプログラムの作成に取りかかった。EPWファイルはテキストデータ、EA気象データはバイナリデータであり、それぞれ独自のデータ並びを持つ。その両方の形式に対応したプログラムでファイルの読み込み、内容の表示を行った。ネットワークの利用に強く、対応環境が多いはJava言語を採用した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、対象とする気象データの調査と決定、気象データの読み込みと表示といった基本的な機能の実装を主な目的としており、おおむね予定通り進行した。
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Strategy for Future Research Activity |
気象データの読み込み対応、表示までの前年度に加え、読み込んだデータの活用機能を付加していく。例えば、日平均気温の変化や月別降水量の集計、仮想太陽電池の発電量、WBGT 指数、暖房度日や冷房度日など、データを見てユーザが気候の変化に対して想像力を膨らませるもの、気象に対し知的好奇心を満たすものなどを提示できるように機能を追加する。新たに、特定の簡易型気象観測装置と連携することで、現場実測した気象データも取り扱えるように検討する。"身近な"気象データと、他地域の気象データを比較し、生活地域の気候環境への理解を深めることができる方法を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ネットワーク対応の気象要素観測システムの構築のため、温度計・湿度計などの気象センサ、ロガーを兼ねたセンサ用小型計算機、データ蓄積・処理用計算機、そのほかネットワーク関連機器の購入が必要である。また、画像の伝送を行うためにカメラ等が必要である。ソフトウェア開発に必要な環境の構築のため、数値地図や気象データの入手や開発環境、動作確認環境の整備が必要である。研究の遂行に必要な専門的情報の収集および、気象観測のため、旅費が必要である。また、データ収集と整理、プログラム作成のため謝金支出が必要である。
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Research Products
(1 results)