2013 Fiscal Year Annual Research Report
初等・中等教育における理科・環境教育のための気象データ活用ソフトウェアの開発研究
Project/Area Number |
23700964
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Research Institution | Kagoshima National College of Technology |
Principal Investigator |
武田 和大 鹿児島工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70452935)
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Keywords | 理科教育 / 気象データ |
Research Abstract |
最終年度では、月平均気温と月積算降水量の推移、任意の1日の気温と湿度の変化、任意の方位角と傾斜角の太陽電池に当たる日射量、暖房・冷房に必要なエネルギーの目安、月別日照時間等を、教科書や副教材に掲載されているような形でグラフとして表示させた。グラフは画像ファイルとして保存でき、プリンタ出力やワープロでの報告書作成に使用できるようにした。これらに関係する計算コードの実装やGUIの設計を行った。また、専門的な計算のための機能実装も並行して行った。 本研究は小・中学生教育向けの気象データハンドリングソフトの開発である。従来の気象データ応用ソフトのように、研究者向けや大学生向けの専門的な機能を主とはせず、理科や環境問題に興味を持つ小・中学生が気象・気候・環境に関する事を調べる、知る、応用するのに活用できる機能を中心とする。気象データは、気象庁の観測データに対し物理学的手法や統計学的手法を用いて気象要素の補充、測定値の補間・補正を加えて信頼性を大幅に高めた拡張アメダス気象データを採用した。 プログラムは、全国約840地点の26年分の時別気象データと2つの標準年気象データに対応し、任意の地点・年の気象を調べることができる。気象データに含まれる8つの気象要素だけでなく、各時刻の太陽位置の計算をはじめとする2次データの計算や、学校の教科書や参考書に記載されているレベルのグラフに落とし込むための統計処理やデータの作成を行い、利用者がわかりやすい形で気象を可視化する機能を実装した。また、太陽電池に降り注ぐ日射量を実際の気象データを基に計算したり、月毎の空調負荷の目安を計算したり、月別の日照時間を計算したりと、新エネルギーや省エネ、農業や住まい方に興味を持てるように工夫した。また設定により夜間放射量や露点温度の計算など専門的な計算も扱えるようになっており、より高い年齢層にも対応できる。
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Research Products
(1 results)